昨夜は、もう少しで読み終わりそうだった植村直己著作『青春を山に賭けて』を部屋で晩酌しながら読み切った。
20代後半、今の俺の年齢前後の氏の物語。モン・ブランから始まり、キリマンジャロ、アコンカグア、エベレスト、マッキンリーと、五大陸の最高峰を制覇するまで(と、その後少し)が描かれている。
本当に文字通り、青春を山に賭けた人の物語だった。ひたすら山に情熱を注ぐ。そんな生き方には、シビれるものがある。個人的には、飄々と五大陸の最高峰を制覇してしまった物語の中核ももちろん面白かったけれど、制覇後のグランド・ジョラス登攀もかなり面白かった。グランド・ジョラス攻略中、何度も死にかけながらも過去の山行や思い出を振り返るにあたり、ここまでの物語を読んでいると読者側も非常に鮮明にその情景が浮かぶ。
グランド・ジョラス攻略中、氏はこんな事を言っている:
『自分に負け、悲愴感をもつようなことは、クライマーには絶対に許されないことなのだ。どんな困難も、冷静にきりぬけられる自信がなくてはならないのだ。』
今日も自分に負けず、自己研鑽に努めよう。