プラナン・クライミング紀行: DAY 4

二日連続でがっつり登り、迎えたレスト日。旅は四日目です。

旅四日目:2月2日(日)

この日はレスト日で朝一の予定はなく、普段よりも少し遅い朝8時半くらいに起床。朝食は前日前々日とは変えてホステルの目の前にある屋台のイエローライスとカレー、目玉焼きをいただきました。

屋台の朝食

食あたりが少し心配になる雰囲気でしたが、結果的には何の問題もありませんでした。50タイバーツ(180円くらい)です。

さて、この日はまだ訪れたことのなかったアオナンビーチを軽く散策し、その後クラビータウンという繁華街(?)にバスで行ってみる予定でいました。さらにその後はトンサイビーチへ岩場の偵察。せっかく来たので次回来るときのためにきっちりと調査を行います。

クラビータウン周辺の地図やバスの乗り方、金額などをネットで調べて画像としてiPhoneの中に入れ、9時半にホステルを出発。まず向かったのは有名?らしいアオナンビーチにあるカジキマグロの像。

巨大すぎるカジキマグロ

すごくでかい。観光客らがパシャパシャ写真を撮っていました。俺も何枚か写真を撮ったらバス停が見つかるまでビーチ沿いを前進します。

アオナンビーチの歩道
こんな道を進む。

そして見つけたバス停。どうやらバス停以外でも手を上げれば停まってくれるようですが、そもそもバスがどんな見た目なのかいまいち分かっていないので念のためバス停で待つことにしました。そしてやってきたバスは、軽トラの荷台を軽く改造して人を乗れるようにしました、というような見てくれの『ソンテウ』と呼ばれるバス。窓もシートベルトもなく、急ブレーキで吹っ飛ばされそうな見た目のバス?でした。

ソンテウの座席より
座席(という名の荷台)から撮影。

ソンテウについて詳しくは「概要」にも書いたのでそちらを参照してもらうとして詳細は割愛します。この日クラビータウンに向かったのは、日本人のツアー会社である「さくらツアー」の店舗へ挨拶しに行くため。タイに来る前に何度かやり取りしており地図をもらったり色々と手助けしてくださったので、メールしていた人に直接お会いする予定を組んでいたのでした。

さくらツアー
https://krabisakuratour.com/

アオナンからクラビータウンまではバスで30分程度でした。クラビータウンはアオナンよりも遥かに街!という印象の場所で、ここで宿をとって滞在する人もいるようです。さくらツアーのゆかこさんは関西出身の気さくな方で、タイに来て20年も経つのだとか。日本から来るクライマーの知り合いも多いらしく、現地の情報を色々と教えてもらいました。年配の日本人のご夫婦も店舗内にちょうどいて、ビールを飲みながら2人も雑談に加わり4人でワイワイといろんな話をする。クラビーで日本人に囲まれて日本語で話すというのはある意味新鮮な感じでした。1時間くらい滞在し、12時前に店舗を出てクラビータウン周辺を軽く散策しました。

仏教?の寺院
仏教?の寺院。

謎の原始人信号
原始人信号なる信号機。

さて、次はトンサイビーチへ岩場の偵察に向かいます。クラビータウンからもライレイビーチ行きのロングテールボートが出ているようでしたが本数があまり多くないらしく、コスト的にはバスでアオナンに戻ってアオナンからボートに乗っても同額。少し手間でしたが改めてソンテウに乗りアオナンに戻ってからボートでトンサイビーチに向かうことにしました。再び30分かけてアオナンに戻り、まずはチケット売り場でトンサイビーチ行きのチケット(100タイバーツ)を購入します。

アオナンビーチチケット売り場

前日、前々日にボートに乗り込んだAo Nam Maoと異なり、アオナンのボート乗り場には桟橋がなく浅瀬にボートが直接並んでいます。

アオナンビーチ
こんな場所に…

停泊中のボート
ボートが泊まっています。

8人程度集まったら出発するということで少し待つかと思いましたが、並んですぐにボートに乗り込み出発しました。アオナンからトンサイビーチへは10分程度で到着。あっという間です。

トンサイビーチ
トンサイビーチ。

去り行くボート
去っていくボート。降りたのは自分のみで人を乗せたまま去っていきました。

さて、トンサイビーチです。トンサイビーチは高グレードのルートが多く、5.9~5.11台あたりのルート同士は距離が離れているのでガイドさんはあまりトンサイビーチを選ばないということでした。バンガローがあり、12台まで登れるクライマーである程度の期間このエリアに滞在してクライミングをどっぷりやる場合トンサイビーチに滞在する人が多いようです。ただしトンサイビーチは昼は電気が通っておらず、17時か18時くらいからしか電気がない。また食事の衛生面がやや心配ということで、個人的にはアオナンに滞在しながらライレイやトンサイに通うという滞在が一番いいように思いました。

どっかぶりの壁

トンサイビーチについてすぐにあるエリアは、ほぼすべて5.12以上のTonsai Roofというエリア。5.12に手が届く程度でもまだダメで、12以上を何本も登れてようやく楽しめるエリアという印象です。ガイド初日の昼に会ったアメリカ人カップルもこの辺で寝ていたので挨拶しました(彼らは12は登れないそうですが)。トンサイの雰囲気は今まで訪れた日本の岩場では鳳来が近いように感じました。Tonsai Roof以外にも、トポにある地図を片手に様々な岩場を巡りました。

マルチピッチルート

これはMonkey Worldというエリアにある3ピッチのマルチピッチルート、「The Beauty & The Beast」。この辺では大人気のルートらしく、行列ができていました。このルートの下部は洞窟になっており、中はボルダリングエリア「Temple Boulder Cave」があります。位置関係が分かりやすいよう、ボルダリングエリア内から外に出てマルチのルートを見上げた動画を載せておきます。

外はマルチで洞窟内はボルダー…どんな場所なんですかここは。ビレイしていた男性に話しかけてみると、登っている女性と二人でカナダのケベックシティから来たというではないですか!カナダ人との遭遇率が高いのは偶然なのか何なのか。トロントに4年住んでいた、と伝えるだけで打ち解けられます。2人ともカレッジだか大学だかを卒業したので就職前に1ヶ月間東南アジアを旅行しているとのこと。クラビーが楽しすぎるので滞在を延長したそうです。本当に自由な人が多すぎる。

さて、エリア散策は続きます。次はトンサイからライレイ・ウェストを結ぶ山側の道の道中にある「Gibbon Roof」というエリアに向かったのですが、熱帯雨林のような中のアップダウンがある道を進むのでビーチサンダルでは結構厳しかったです。

分かりづらい入り口

そしてこのエリアもまた主に5.11台後半から5.13台までのどっかぶったルーフ。コルネが独特で森?の中に突然こんな岩場があるというのはなんとも不思議でした。クライマーではなさそうな女性が「すごくいいところを見つけた」と言いながらこのエリアに佇んでいたのが印象的です。

激ムズのGibbon Roof
とんでもなくかぶっているGibbon Roof。

蛇足ですがGibbonはテナガザルの英語名らしいです。ちょっとした峠を越え、そこから下っていくとようやく熱帯雨林?を抜けました。

振り返れば熱帯雨林?

ビーチサンダルではさすがにきつい!そもそもGibbon Roofはどのルートも難しすぎるのでこの道を歩くことはもうないような気がします…。このまま山側を背にまっすぐ歩いていくと、右手にはガイド初日の午後に登ったDiamond Caveエリアが見えてきました。この日もガイドに連れられた大勢の人たちが登っていました。もしかしたら誰かのビレイで登れるかも?と思いハーネスなどを持参していましたが、歩きつかれてへとへとでしかも昼食を摂っていなかったので登るのは断念しそのままレストランのあるエリアに向かいました。

この時点ですでに16時過ぎ。昼飯なのかなんなのか分からない食事です。頼んだカレーよりも、マンゴーフルーツシェイクが身体に染み渡りました。

リフレッシュ!

初めてライレイ・ウェストからボートに乗り、アオナンからホステルへ。クライミングをしていたわけではないのに各地を歩き回ってへとへとでしたが、トンサイもばっちり土地勘をつかみました。ホステルで軽く仮眠し、夕食。タイは春巻きが日本人好みで美味しい。

何度も食べた春巻き

夕食後はコンビニで買ったビールをロビーで飲み、0時過ぎに就寝。思えば毎日ビールを飲んでいたプラナン滞在でした。蒸し暑いので飲みたくなるんですよね、ビール。

この日の夜、翌々日の2月4日もモンさんにガイドをお願いすることにし支払いも含め完了させました。これでガイドは合計4日間となりました。現地にいるクライマーに声をかけてビレイしてもらうという人もいるようですが、ビレイしてもらうのは信頼のおける人でないと危険だと思います。モンさんは非常に信頼のおけるガイドであり、なおかつ各地のルートを熟知しているので効率よく多くのルートを登らせてもらえます。もちろん友人らと行く場合はガイドを雇う必要はありませんが、一人で行く場合は安全に多くのルートを登るためガイドを雇うことが推奨されるように思いました。

翌日は申し込んであるガイドの最終日です。旅五日目に続く→

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