例のごとく道の駅で目覚めるところから『岩と食欲と私達』旅の三日目が始まります。
旅三日目、4月30日(火)
道の駅・みなっとでは朝6時半からラジオ体操を行うという情報を得ており、それよりも早く起きて荷物をまとめるべく6時に全員で起床しました。起床し荷物をまとめていたところ、香川から来たという謎のおじさんが話しかけてくる。ラジオ体操がうるさくて近隣住民からクレームがあったなど『ど』ローカル情報をどんどん話すおじさんでしたが、そんな喋りたくてうずうずしているおじさんをあとに我々は車に戻って7時まで仮眠。この道の駅は漁港と併設しており、7時オープンの食堂が開くのを待っていたのでした。
メンバーの中で唯一I氏がラジオ体操に参加。ラジオ体操の様子をきちんと写真に収めてくるあたりさすが(?)です。
写真でお分かりのように、空は曇天。今にも雨が降りそう、というより少し降っており、外岩は望むべくもないような状況でした。
7時前になり車を出ると、いつの間にかどーや食堂の前に長蛇の列!ラジオ体操に参加していない3名は青ざめましたが、ここでまたI氏のファインプレーが炸裂します。ラジオ体操から戻りベンチに座って休憩していたI氏は、図らずも列のほぼ先頭になっていたのでした。しれっとI氏に合流し、7時少し前の開店とほぼ同時に入店。並んでいなかったらフェリーに間に合わなかったのではというレベルの列だったので本当に助かりました。I氏よありがとう!!
色々あるメニューの中から選んだのは海鮮丼。サイズは『並』と、ご飯のみ大盛りの『大盛り』と、具材も大盛りになる『特盛り』の3種類あったので迷わず特盛りをチョイス。そして登場したのがこちら…
丼!!
これで900円です。感動です。並と比べて魚介の量が3倍くらいあったように思います。とんでもない量です。これを見越してか特盛りだけどご飯は普通盛りにしていたOさんとTさんはさすがです。
フェリーは8:40出発ですが、道の駅すぐ横のチケット売り場集合は8時でした。食事をして道の駅を少しぶらついたらチケット売り場に向けて出発。予約していたチケットを発券したらすぐに車ごと乗船し、久々の船旅です。2時間強かかるので船に乗ったらさっそく仮眠タイム。子供がぎゃん泣きしはじめたのにはかなり辟易しましたがいつの間にか夢の中におり、目が覚めたらほぼ九州でした。船内を見て回るのを忘れていたのが心残りです(俺以外は全員散策していたようです…)。
四国をあとに、船は海を渡り九州へ。
九州編
到着した九州側も天気は雨。ジムという選択肢はとりあえず置いておいて少なくとも外岩は絶望的だったので、とりあえず到着した臼杵で有名らしい『磨崖仏』なる国宝を観にいくことにしました。時刻は午前11時を回ったところです。
磨崖仏はフェリー乗り場から程近かったのですぐに到着しました。印象に残っているのは駐車場から磨崖仏方面へ歩いていったピンヒールのお姉様。あのピンヒールで磨崖仏を見に行ったのだろうか…。天気はあいにくでしたがゴールデンウィークだけあってかなりの賑わいよう。社寺仏閣が大好物の自分としてはかなり楽しく、磨崖仏の写真もたくさん撮りましたがブログに全公開するのもいかがなものかと思いますので差し控えたいと思います。唯一ご紹介したいと思いますのはこちらの写真。
恋愛成就というか健康祈願に近い気もしますが、効果の程はいずれ分かるのでしょうか。
午後になり、時間は昼時。昼食の時間です。検索して向かったのは評価の高かったラーメン屋『再来軒』。延岡で人気の豚骨ラーメンということで期待大でした。駐車場があるか心配でしたが、店の裏手に併設されておりちょうど1台空いていました。この旅で駐車場に困ったことは思い出すことができないくらい少なく、駐車場運はかなりあったように思います。道中、延岡の女友達に連絡を取ってみたところまさかの
オランダ
にいるという。恋愛成就の祈願はどこへやら。そんなこんなで店に入ろうとすると、5人くらいの列が。D温泉の再来か…!?とひやひやしましたが、そんなに待つことなく入店することができました。
席に座るとテレビで『平成の懐メロ』みたいな番組がやっており、上の写真で流れているのは鬼塚ちひろの月光。「この曲つい最近知りました」というI氏とプチジェネレーションギャップが発生したことをご報告いたします。
そしてこちらが再来軒のラーメン。○○ラーメン、などではなくメニュー名も『ラーメン』です。豚骨なので濃厚な味を想像していましたが非常にすっきりした味でした。前日に食べたつけ麺も美味でしたが再来軒のラーメンもこれまた美味!この旅、食に関しては外れがありません。オランダ女子に再来軒のことを報告すると延岡では有名なお店なんだとか。すぐに入れて良かったです。
再来軒(食べログ)
https://tabelog.com/miyazaki/A4505/A450501/45000001/
昼食が終わったら、次はボルダリングです。といっても天気は相変わらずの雨なので外岩に行けるはずもなく、延岡のボルダリングジム・インテンスに向かいました。再来軒からすぐそばで、広い駐車場がありました。雨なのでボルダラーが殺到しているかと思いきやそこまで多いこともなく、快適に登ることができました。
遠方のジムに来たらまずはお店の人から外岩情報を仕入れます。この付近だとやはり比叡や日之影が有名ということで、比叡はどちらかというと森の中で日之影が川原なので日之影のほうが乾きが良いのだとか。とはいえこの時点で雨がしとしと降っており、止む様子もないので翌日も絶望的。ネットで探しまくって全国的にも品薄らしい九州の岩場のトポがお店にあったのでいろんな課題を教えてもらいながら過ごしました。オーナーは宮崎に縁もゆかりもないものの、移住してジムをやっているのだとか。我々が立ち寄った前日に小山田大氏が来ていたそうで、以前はあしまちゃんも来たことがあるらしく、店内にあしまちゃんのサイン入り写真が飾ってありました。日之影にはボルダラーのアジトがあるのだとか…。そんなあしまちゃんは先日秋パンにいましたが、これはまた別の話。
インテンスはオーナーさん曰く「比叡に強度を合わせており辛口。関東のジムより1グレードくらい難しくしてある」とのことで、実際辛口な課題ばかりでした。バカでかいホールドで額を削ったのも今ではいい思い出です…。インテンスでは地元のボルダー女子と少し交流できたので、祈願の効果が1mmくらいはあったのかもしれません。
インテンスで数時間登り、お次はOさんチョイスの激渋い銭湯へ。洗面器も渋い。誰がどう見ても銭湯と分かるTHE銭湯で、表通りから入っていきなり脱衣所なので表から見えるんじゃないか説も流れました。『丸か湯』という銭湯だったと記憶しています。やたら話しかけてくる番台のおばちゃんが印象的で、Oさんが何故かドライヤー無料だったので気に入られたんじゃないか説が流れたりと、とにかく色んな説が流れた銭湯でした。
銭湯で説と汗を流した後は夕食です。朝から食べてばかりな気がしないでもないですが、岩と並んで食欲もメインの旅だから良いのです。地鶏が食べたいという話になり、検索して向かったのはこちらも評価の高かった『もも太郎』という地鶏料理屋さんです。丸か湯から車で5分程度なのですぐに到着。駐車場がなさそうな外観でしたが店員さんに聞くと店の横のスペースが駐車スペースだそうでちょうど1台空いている。本当に駐車場運には恵まれている旅です。
地鶏料理専門店 もも太郎 ※延岡情報サイト『のべおかん』より
上のサイトでも紹介されているように、メニューは鶏料理しかなく大きく分けると5種類程度になります。そのうち4種類(皮酢、地鶏もも焼き、ハツ焼き、鳥タタキ)を頼みましたがどれもめちゃくちゃ美味い!食べ物の美味しさを表現する語彙力が低すぎて恐縮ですが、とにかく美味いんです。特に鳥タタキが感動的に美味い。白米と合わせて食べたときの感動は忘れられません。何を合わせても基本的に美味くなる白米こそ最強なんじゃないかという『白米最強説』をTさんが唱えていたことも印象に残っています。店の壁には何故かやたらと陸上部の色紙が多く飾ってありました。
この辺りから「酒がないと会計が安いのでは」ということに全員気づき始めたことも言い添えておきます。夕食を終えたら、翌日の外岩へ一縷の望みをかけてもともと予定していた日之影の公民館に移動します。そう、『公民館』です。日之影では積極的に人を集めるために地元の公民館をボルダラーに提供しているらしく、公民館の外にテントを張る場合300円、中で泊まる場合は1,000円で宿泊可能です。事前予約が必要ですがOさん対応済みです。公民館でお酒を飲もうということで、移動前に近くの酒屋で日本酒を物色。お酒に詳しいTさんに『うすにごり』なるジャンルを教わり、穏(おだやか)という銘柄を購入しました。
酒屋からは公民館に移動するだけなのですがその公民館への道がややこしい!謎の神社に入ってしまったりなど、ひとりだったら絶対に行きたくない道を延々と走ること数十分。ようやく公民館に到着です。街灯もあまりないエリアなのでとんでもないど田舎かと思いきや、翌朝確認すると思ったほどではありませんでした。
初めて来るそこは、公民館というか小学校というか、なんと表現してよいのか不思議な場所でした。畳の大広間に雑魚寝というスタイルで、家庭科室のような別室には冷蔵庫やキッチンもあり、さらにシャワー室まで完備されていました。電気すら通っているのか訝しんでいたのでこれはかなり意外でした。さらに意外なことに先客までいる。男女のボルダラーグループで、確か関西から来たと言っていたような記憶があります。
穏と一緒に、O部長より「旅に是非」と言っていただいていたお土産のアンコウを投入。晩酌です。うすにごりは日本酒なのに微炭酸で味も非常にフルーティ、シャンパンみたいな印象でした。ぐいぐいいけちゃうんですが16度以上あるんですよね。危険です。
図らずもこの日は平成最終日。テレビ(テレビまであるんです)をつけてみると完全に大晦日な雰囲気です。こういったことで盛り上がるこのメンバーではありませんが、休憩という名目で熟睡中のTさん以外の3人は0時まで待ち、令和のカウントダウンに参加しました。
まさか時代の節目を九州の公民館でこのメンバーで迎えているとは。バカ騒ぎしているテレビの中の人たちを尻目に、少し会話を交わして寝る準備。旅はまだまだ続きます。
おまけ
宿泊した公民館はこんな場所です。この旅唯一代金(1,000円)を支払って宿泊した宿となりました。
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