たまて箱温泉を出発したところから『岩と食欲と私達』六日目の後編が始まります。
まず向かったのは熊本城。指宿からはかなりの距離があり、もちろん高速道路を使用します。高速に乗って早々、車がブザー音を発し始める。何事!?と、二人で大慌て。人の車なので何の音なのかすぐには判断がつかず「5秒後に爆発か…!?」というおっかない妄想もしながら、原因はタイヤの空気圧が減ったことであると判明。桜島のサービスエリアで空気を入れてもらい事なきを得ます。時刻は14時半、熊本城まではまだまだかかります。
熊本市街地に入り、城に近づくにつれ熊本のAEONなど前回来たときの風景をだんだん思い出していきました。到着予定時刻は17時過ぎ。熊本城の駐車場は18時半までということでしたが城を巡るのには十分な時間だったので、城の駐車場に停めることにしました。I氏を連れ立っての熊本城再訪です。以前訪れた際の自分のブログによると
現在の計画では2019年までに天守閣の復旧を目指しているそうですが、完全な復旧には10年、20年かかるということでした。
ということでしたが、2019年になった今訪れてみると天守閣もまだ復旧中でほかの箇所も進んでいるとは言いがたく、まだまだ時間がかかるという印象を受けました。以前訪れた際の写真と比較しながら復旧の様子をお伝えしたいと思います。それぞれ一枚目が2016年、二枚目が2019年の写真です。
比較①
二の丸広場から天守閣を仰いだ写真です。石垣の崩落箇所にはまったく手がつけられていない様子でした。
比較②
角の櫓です。時が止まったかのように地面に落ちている石垣含めまったく同じ配置でした。
比較③
こちらは天守閣前の宇土櫓。2016年に訪れた際はちょうど作業をしている最中でした。続櫓の改修はまだ手付かずのようで、奥の天守閣のタワークレーンが目立ちます。
比較④
天守閣。まさしく「復興中!」という印象を受けます。まずは天守閣を復興させてせめて天守閣内には入場可能になるよう頑張ってほしいです。
見た目で進んだと思えるのは天守閣周りで、それ以外はあまり進んでいない印象でした。以前のブログで、自分はこんなことを書いていました。
日本を日本たらしめているもの、ひいてはある国をその国たらしめているものとは、なんなのだろうか。その大きな割合を占めているのは人と文化、ならびに歴史ではないでしょうか。国の重要文化財や国宝に指定されている建物などは間違いなくその一端を担っていると思います。熊本城の悲壮な姿には単純な「建物の損壊」だけでは言い表せない、心の痛みを感じます。これはおそらく、自分を日本人たらしめている部分、そんな部分が痛みを感じたのではないでしょうか。
相変わらず悲壮な姿の熊本城の痛々しさは見るに堪えません。加藤神社で参拝を済ませたあと、復旧の役に少しでも立とうとI氏と熊本城のお土産を買いに行くことにしました。向かった先は前回も訪れた熊本城の麓にある施設『城彩苑』です。この日の夜の晩酌用にと熊本名物『辛子蓮根』と日本酒・梅酒セットを買ったり、高田蒲鉾でちくわチーズ(明太子も入っていた記憶が)を歩きながら食べたり、関東へのお土産を買ったりしました。食べそびれた(というよりあとから知った)熊本名物『ちくわサラダ』は、いつかまた訪れた際にいただきたいと思います。前回訪れた際、その旨さに感動した『白玉ワッフル(抹茶)』を売っていたお店に立ち寄ったところ「秋に再販売を予定している」とのことで、白玉ワッフルも次回持ち越しとなりました。
車に戻った時点で時刻は18:15くらい。夕食時です。バースデーボーイI氏にリクエストを募ったところ「熊本ラーメンが食べたい」とのことだったので、検索して向かったのは『ラーメン 赤組』というお店。赤組からすぐ近くの50分100円(記憶が定かではないがたしかこの設定)のコインパーキングに車を停めてお店に向かいます。
ラーメン 赤組
https://tabelog.com/kumamoto/A4301/A430101/43008567/
行列を覚悟して行ったところまさかの待ちなしで入店。人気店じゃないのか…?と逆に心配になりながら、注文したのはトッピング全乗せの『よくばりラーメン』にご飯+餃子のAセット。誕生日なので贅沢します。
そして到着したラーメンがこちら。
あとから調べてみると、熊本ラーメンといえばマー油が浮いているのが王道らしく、赤組のラーメンはまさしく正統派の熊本ラーメンのようです。麺は細麺でこってりの見た目に反してさっぱりとした味わいだった記憶があります。相変わらず食事の感想に関する語彙力の低すぎる俺ですがここのラーメンもまた
激旨!!
この旅三軒目のラーメン屋さんですがどれも当たりでした。次回熊本に来たときもまた訪れたいラーメン屋さんです。そしてお店を出るとまさかの行列。
↑
入店時
退出時
↓
人気店ではないのか?という心配は完全に無用だったようで、ネットで調べても評価の高い行列のできる人気店のようです。おそらく入店時はちょうど客が入れ替わった時間帯だったのか、もしくは夕食時より少しだけ早かったからなのか、とにかくこの店で待ちなく入れたことは奇跡的だったようです。
ラーメン後は近くのセブンイレブンに立ち寄り翌朝の朝食など買い、コインパーキングへ。割と早く戻ってきたようで代金が100円で済むなど相変わらずの駐車場運です。駐車場に戻ったら軽く翌日のミーティング+この日の宿調査です。
九重連山には多くの登山口があり、そんな数ある登山口の中から選んだのは前回と同じ牧ノ戸峠の登山口。牧ノ戸峠を選んだのは次の二点からです:
- 旅も終盤で二人とも疲れがたまってきており、久住山まで最短で辿り着けるのが牧ノ戸峠の登山口だった
- 翌日は下山後超長距離の帰路につくので、一度歩いたことのある慣れた道にしたかった ※I氏は初九重です
前回の九重連山登山前夜は牧ノ戸峠で車中泊しましたが、テント泊禁止の看板が立てられていたことを記憶していたので今回は登山口泊は回避。となると選択肢はひとつで、この日の最終目的地も例の如く道の駅となりました。まずナビにセットして向かったのは道の駅・阿蘇。かなり広い道の駅のようで駐車スペースがあることを期待して向かいましたが、到着するとまさかの満車。第二案として考えていた道の駅・小国にすぐに移動します。道の駅・小国から牧ノ戸峠までは車で30分程度なので悪くない距離です。
到着した道の駅・小国は前回の旅で通過したことがある道の駅だったので見覚えがありました。既にテントを張っているバイクの人(こういう人たちのことをなんと呼ぶのが正式なのだろうか)もおり、その横に二人でそれぞれテントを張ることにしました。テントを張り終えたらI氏のテント内でプチ宴会です。
時刻は21:40。ちょうどいい時間です。プチ宴会が終わったら自分のテントに戻り寝る準備です。隣で既にテントを張っていたおじさんのいびきに辟易しながらも、22時くらいに就寝したと記憶しています。
翌日はついにこの旅最後の山行となる九重連山です。
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