12月8日(日)。この日は思い出に残る盟友Zの結婚式の日です。知り合ったのは2006年、自分がまだ18歳のとき。以降通算2年くらい同居人として生活を共にし数知れない思い出を共有した盟友Zがついに結婚するというのは、嬉しくもあり寂しくもありました。関係性は変わらず友人だしお互い住む場所が変わったわけでもないのに、なぜか友の旅立ちを見送るような気分です。さらにスピーチまで頼まれたのでそこに緊張感も加わり、心の中が実に忙しい一日となりました。
Zの挙げる結婚式は神前式。しかも場所は鎌倉の鶴岡八幡宮。参加する結婚式としてはかなりレアな部類に含まれます。挙式開始の1時間半前に披露宴会場のロビーに来るようにというカードが招待状に含まれていたので、朝7時台の電車に乗るため7時前には家を出ました。この日の朝は非常に寒かったものの空は雲ひとつない大快晴。この日の式は神社の境内で行われるので天候が非常に重要になりますが、この点においてこの日はまさしく神がかっていたと思わざるを得ない。予定よりも少し早く鎌倉に着き披露宴会場のロビーへと向かいます。
ロビーに到着し受け付けに行くと、この時間に来るのは親族のみであるということを知る。俺はZの親族だったのか…!?いやそんなわけはない。詳しく話を聞いてみると、9時半にこの場所から新郎新婦と親族が列を成して鶴岡八幡宮に向けて出発するということで、それの見送りは親族以外でも参加可能ということ。それではと、見送りに参加するため付近を散策して9時半に戻ってくることにしました。早速向かうのはもちろん鶴岡八幡宮です。
まだ時間が余っていたので、付近をさらに散策しました。
そして9時半前に披露宴会場に戻り、ついにZ登場。親族に対して軽い挨拶を行っていましたが、この時点ですでにガチガチに緊張しているのが伝わってきました。頑張るんだZ!俺はあくまでも最後列で見送るだけ。その後Zが言うところの「大名行列」が鶴岡八幡宮に向けて出発します。後ろから着いていってはいないものの、せっかくなので歩道からその様子を見ながら並んで歩くことにしました。
いや本当に大名行列。それにしても白無垢に赤い傘は実に映えます。その後、鳥居のあたりで集合写真を撮っているのを見送ったらそのまま舞殿に向かいました。
空はZを祝福するかのごとく大快晴です。
舞殿の前で待っていると、おそらくZの披露宴に参加するのであろう人たちがまわりに集まってきました。教会式と異なり、神前式では舞殿のまわりから「ご高覧」するのみのようです。とにかく初めてづくしなので何もかもが新しい。近くにいた男3人組が「あの舞殿の下からマイケル・ジャクソンみたいにポーッンと飛び出してきたら面白いんだけどな」とゲラゲラ笑っているのを聞いてこっちも噴き出しそうになりましたが、披露宴ではこの3人組が俺と同じテーブルでした。
詳細はよく分かりませんが10時半まで屋内でなんらかの儀式的なものが行われ、10時半になって舞殿に向けてまたもや大名行列が現れました。
この時間はすでに観光客もかなり多い。雅楽?的な音楽を流しながら列を成して進行する様はめちゃくちゃ
どこの芸能人が現れたのか?と境内の人たちがざわめき立ちます。そして舞殿に入ったあとの光景がこちら。
とにかく目立ちまくる。特に外国人の観光客がひたすら写真を撮りまくっていました。大注目です、いやマジで。
なにやら読み上げるZ。ただ、観光客の数がすさまじく声はかすかに聞こえるのみでした。そして11時ごろに式?が終わり舞殿から全員出てきて、記念撮影など行ったら鶴岡八幡宮の入り口に移動です。この移動の最中は自由に話しかけてかまわないということだったので、すかさずZに歩み寄り話しかけました。
俺「よう(笑)」
Z「よう(笑)撮影中、カトキ立ちだったわ。」
こんなところでガンダムネタをぶち込んでくるあたり、Zはさすがとしか言いようがない。
手の振り方が皇室っぽかった!という話をあとからしたところ、何でも「天皇陛下の即位パレードを見たばかりなので意識した」のだとかなんとか…さすが我が盟友です。そして次にどんな展開になるのかと思いきや
とにかく目立たせまくろう!とでもしているような展開。境内でも目立ちまくり、神社から披露宴会場までの間も目立ちまくります。※隣にはもちろん奥様も搭乗します。
そして披露宴会場(徒歩5分くらい?)に戻り、12時から披露宴開始です。Zと奥様、そしてかろうじてZの妹さん(直接会ったことはない)くらいしか知っている人のいない超アウェイ環境がスタートします。同じテーブルには冒頭で書いた3人組。Zの前職での同僚たちで、ジョジョやガンダム、仮面ライダーの話が分かる人たちということでした。とはいえこの状況で初対面というのはなかなかヘビー。スピーチもあるのでお酒は控えようと思っていましたが、多少はお酒を入れておかないと色んな意味で乗り切れなさそうだったのでお酒解禁しました。
披露宴が開始してすぐにZのご両親がご挨拶に来てくださり、スピーチのお礼の品をいただきました。「頼りにしていると聞いています」とのことでしたがむしろ頼りにしているのはこちらです。そんなお礼の品はイルビゾンテのマネークリップ!これは嬉しい。イルビゾンテの小物がひとつ増えました。
披露宴中印象に残っていることのひとつは、どう考えてもそれまで流れていた曲の流れとは趣を異にする「SURPRISE-DRIVE」が流れたこと。さすがZ!おれたちにできない事を平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!
そして時は進み、やってきた新郎側の友人代表スピーチの時間。この時間になると会場内の人たちもある程度お酒が入っており、あまり緊張感のない場の雰囲気なのでかなり助かりました。それなりに緊張していましたが、前日練習したとおりの内容を淀みなく言えることができ自分としては満足のいく内容。無事祝福の言葉を二人に送ることができて本当に良かったです。おめでとう、Z。
そんなZからのメッセージにも盟友という言葉が。俺がやつを盟友だと思っているのと同時に、やつも俺のことを盟友だと思っていてくれるということか。泣かせてくれる!
※※※
そして無事披露宴も終わり、Zの妹さんとの初対面などありながら会場をあとにします。会場には、スピーチのネタとしても使わせてもらったZ製作のウェディングケーキが飾られていました。
これをZが作っていたのももう7年も前の話。Zの結婚式に使われることになり、さらにこのケーキをネタに自分がスピーチを行うことになるなんてまったく予想していませんでした。
帰宅後、夜になってからZから電話があり1時間半くらい話す。なんでも、俺がスピーチのネタでZが仮面ライダー・ガンダムヲタであることを全開で明かしたので色んな人から「実は自分も好きで…」みたいな話を受けたとの事。披露宴中、食事に一切手をつけていなかったので披露宴後に会場のシェフが一からコース料理を作り直してくれたとの事。そんな話で大いに盛り上がりました。
結婚式というイベント自体は実はあまり好きではないのですが、このときの結婚式は完全に別。終始楽しい結婚式で、仮に自分がいつか結婚式を挙げるようなことになったらこんな式にしたいなと思えるような結婚式でした。そのときは、Z製作のライダースーツで怪人に扮したZを倒すというヒーローショーを開催する…俺とZの密かな野望です。
結婚式から一夜明けた翌12月9日。ハネムーンで海外に行くZに先立って俺はシドニーに飛び立ちます。
2件のコメント