2016最後の旅其の三: 年越しの南三陸(後編)

前回のブログより、2017になりさっそく日本酒を飲み朝早く起きたところからです。この朝はまずケニヤ帰りのやっさんと2人でお守りの売り子をやりました。朝6時半から・・・。さ、寒い!最終的に南三陸から東京経由で長野まで戻ってきましたが、東北は東京とも長野とも次元の違う寒さな気がします。さらに北にある岩手や青森、果ては北海道はどうだ、って話ですが・・・。それはさておき、1月1日は快晴で、清々しい新年を迎えることが出来ました。

家族連れの写真を撮ってその場で渡す、というサービスを行っていたのですが、この後姿はその担当をしていた者です。季節がわけ分かりません。この日は軽く風も吹いており、キリコが良い感じで舞っていました。キリコがなびいているとき神が訪れている・・・遠くの山の山頂に雲がかかっているとき「神が降りてきている」と思うことがありますが、それと似た感覚かもしれません。

この日は和やかに過ぎ、いつの間にか夕方になっていました。


山の向こうに沈んでいく夕日。このときふと、強烈に山が恋しくなりました。

風呂に入り食事が終わり、一通りモンハンが終わったら飲み会へ突入・・・あとから思えば、ですが、まあ飲みすぎました。結果的に一升くらい日本酒を飲んだと思います。でも、こんな銘柄が出てきたら、ねぇ・・・

結局3時くらいまで飲み、就寝。そして翌朝、今までの人生でもしかしたら一番かもしれない強烈過ぎる二日酔いで、この日はもう立っているだけで辛い。ゆうすけ君の相手をしたいと思う気持ちはありつつも身体が全くついていかない。今ブログを書きながら、そしてここ数日の体調を振り返ってみると、おそらくクライミングの疲れ+長旅の疲れ+若干風邪を引いていた、というのに加えて飲みすぎて二日酔いになり、この日に一気に噴出したものと思われます。一日中グロッキーでしたが、なんとか撤収作業を少し手伝い、朝も昼も食事を抜いてぐったり。今までで一番記憶に残る1月2日となりました。

13時くらいに帰る準備に入ると、ゆうすけ君から俺に「もう一泊!」コールが。仕事自体は1月4日からだったので可能といえば可能だったのですが、迷いに迷いまくって結局断ることに。すまんゆうすけ、また来るから!


俺のザックを背負うゆうすけ君、今度山に行こう!

撤収後、惜しみながらもゆうすけ君らと別れ、三助さんの車に乗せてもらい一路東京へ。今回の仲間も面白おかしい人が多く、偶然なのかなんなのか東京の人が多いのでまた東京に行く際は同窓会を開きたい。東京からさらに2時間弱かけて長野に辿り着き、ヘロヘロの状態で帰宅。0時くらいに着きすぐに寝ましたが、翌3日もかなりダメージが残っており一日中ベッドの上。そして4日から仕事が始まり、今日まで毎日出勤していました。ここまでが、年末に最後にブログを更新した時点からどんなことをしていたか、のざっくりとした報告です。

ようやく新生活が始まった、という気分です。今迷っているのは、今後の自分の目標をどのあたりに設定するか、です。自分の人生を大きく高校卒業から昨年旅を終えるところまでで区切ると、行き当たりばったりではあるもののなんとなく何かに向かって進みつつ毎度軌道修正してきた感じでした。旅が終わり、一旦定住しようと長野に移動し、約束していた静岡~宮城の予定を済ませて、いざ仕事が始まると、言い知れぬ空虚感にとらわれています。

おそらく、「旅が終わったんだ」という実感が、ようやく身体に浸透してきたんだと思います。

旅の前のように、仕事をしながらクライミングジムに通い定期的に外岩へ、というライフスタイルでは、正直物足りないと思うようになっています。とはいえ、この季節の山・冬山をやりたいか、というと、すごく迷う部分があります。今思うことを吐き出してしまうと、一番好きな山行スタイルは単独行で、それは季節を問わずそうしたい。でも、冬山は仮に経験を積んでいても単独行をやりたいとは思えないし、個人的にはやるべきでもないのではないかと思っています。そこまでのリスクを背負ってまで冬山に挑みたいか・・・というと、正直まだ答えが出ていません。

今の気持ちとして、一番興味があるのは山を駆け抜ける「トレラン」というスタイルです。俺は自分が思っていたよりも体力があるようで、さらに歩くのも速いみたいなのでその方向で山を突き詰めてみたい、というのは旅の最中からうっすらと思っていたことでした。まったく意識していなかったのに「普段はトレランをやっている方ですか?」と山の中で聞かれたりなど、それくらいどうやら歩くのが速いらしく・・・。次に何かに挑戦するなら、やはり単独で出来るもの、そして山と関われるものがいい。それはマラソンでありトレランなのではないか、と思っています。

これと関連して、昨年末山で遭難した友人の婚約者の方の投稿にこういうものがあり、ずっと心に引っかかっています。

彼はずっと2年に一度開かれる日本のアルプス(約400㎞)を縦走するレースに出るのを夢見ていました。今回彼が辿っているこのコースもそのレースの一部で、彼は休みの度に山へ足を運び、自分で目標を立て、そのレースに向けて準備をしている最中でした。

まず間違いなく、これはトランス・ジャパン・アルプス・レース(TJAR)のことを指しており、俺も少しだけ興味があり報告書を購入してまだ手付かずだったりします。正直、参加するだけでもハードルの高いこのレースへ挑戦する、という一歩を踏み出すのはかなり勇気が必要で、まだそこまで心が決まっていないのですが、トレランやマラソンをもしやるとなったら、彼のためにもTJARへの挑戦を最終目標にしてもいいのではないか、と、心の中では薄ぼんやりと思っていたりします。

いざ定住を始めてみると、やっぱり心は旅を求めています。あの旅の日々は、本当に熱い日々でした。今でも、思い返すと胸が熱くなります。ドキドキもあり、ワクワクもあり、旅をしている!というより、生きている!と実感できる毎日でした。出会いもあり、また再会もありました。山に入るときの緊張感と、社寺仏閣を巡っているときのなんともいえない不思議な気持ち。

あぁ・・・ 今すぐにでも旅立ちたい。

でも、今はまだそのときではない。都道府県ごとの最高峰という達成するべき目標があったからこそ充実した旅が成り立ったわけで、旅のために旅をしても楽しさは半減どころかそれ以下だろうというのは感覚的に分かっています。次の目標を定め、そこに向けて走り始めるための準備期間。今はそんなときだと思っています。

去年の旅を超えるドキドキとワクワク・・・今求めているのはそんな旅です。今回書いたのは「今」興味があるものなので、もしかしたら明日・明後日・明々後日、違う目標を設定してそこに向けて邁進しているかもしれません。でもそれが自分が最終的に下した判断なら、それが一番自分にとって正しい選択なのだと思います。先ほどふと、旅を始めた初日のブログを読み返して、よくその一歩を踏み出した・・・と、当時の自分を想い感慨深くなりました。

さて・・・ 次はどんなロマンを追いかけようか。

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