67座目の百名山: 火打山

二日目に引き続き、新潟長野・山の旅三日目の記録です。

旅三日目:8月13日(火)

この日は朝4時半起床予定。俺は起きれたもののI氏がなかなか起きてこない。疲れているのならもう少し寝かせてあげるかと起こさずにおくと、少しして起きてくる。二日間の疲れが少し溜まっていたのかもしれませんが、結果的にこの日も相変わらずのスピード登山となります。もともとこの旅は北アルプス縦走予定だったのでI氏はスキムミルクにフルグラを混ぜたものを用意していたようで、まずいと文句たれながら食べていたのが印象に残っています。チェックアウト時刻までに下山できるかわからなかったので、念のためテントを撤収してからの登山開始です。登山開始は前日よりも少し遅い5時20分でした。

登山口

看板に火打山に加えて妙高山と書かれていることからも分かるように、ここからも妙高山に行けます。もし三日目に火打山に行くことが予測できていれば二日目はこの登山口から登山開始し、妙高山登頂後に山中の山小屋にテント泊、三日目に火打山登頂、その後下山、という縦走計画も立てられたのですが天気ばかりは読めないので仕方がありません。

さて、火打山登山です。このブログを書いている10月22日現在で72座の百名山に登っていますが、火打山は個人的にはこの中でトップ10に入る非常に良い山でした。ルートは面白く、景色良し、高山植物は咲き乱れ、北アルプスは岩肌が分かるくらい目の前。この旅で最も感動したのは実はこの翌日の乗鞍岳だったりするのですが、登山全体としては火打山が最高でした。

登山開始直後は樹林帯の中を木道が続きます。ここで何を思ったのか、I氏が急にぶっ飛ばし始める。この日のI氏はまったく追いつけないくらい速く、視界に入っているペースで歩くのがやっとです。30分くらい歩いた時点で黒沢橋という橋に辿り着きました。

黒沢橋

写真左端、青いザックがI氏です。今改めてコースタイムを見てみると、1時間5分のコースタイムに対して30分くらいでここに着いているので俺のペースでもx0.5です。若者よ、何を生き急ぐ…。ここからはお互い単独行となります。この橋を過ぎると『十二曲り』という九十九折の急坂が現れます。

十二曲り 1/12

とはいえ個人的には前日の妙高山の胸突八丁のほうが厳しく、十二曲りはたいしたことなかった印象です。

十二曲り 12/12
突然ですが十二曲り終了です。

十二曲りの終了点から次のポイントである富士見平分岐までもそれなりの急坂が続きますが、あまり記憶に残っておらずそこまできつくはなかった印象です。樹林帯の同じ景色が続き、まったく違う山域ですが大倉から鍋割山への登山道のような印象でした。後ほど山頂からばっちり見えることとなりますが、西側にちらちらと北アルプスが見えており活力を与えてくれていました。そして黒沢橋から1時間半で富士見平分岐に到着です。

富士見平分岐
分岐を右に行くと前日の妙高山、左に行くと火打山です。

ここからの道が最高の一言です。既に樹林帯は抜けており、ここからは最初こそ笹が生い茂る道が続きますが次第に視界が開けていきます。

火打山へ
富士見平分岐直後の道。

覗く火打山
少しすると火打山が姿を現します。

30分くらい歩くと高谷池ヒュッテ(山小屋)に着きますが、ここの環境が最高すぎるんです!こちらは下山時に撮った写真です。

高谷池ヒュッテ

なんですかこののどかな風景は。そしてテント場からの眺めが最高すぎる。

遠方には槍穂高

槍ヶ岳が目の前。

いろんな意味で最高すぎるこのテント場に一度は泊まってみたいものです。小屋を過ぎると、まずは火打山に向かって伸びる木道を進みます。

火打山へ2

まだそれなりに距離がありますが、それを忘れさせてくれるくらい歩いていて楽しい道でした。そしてここからさらに素晴らしい風景が続きます。少し進むと現れるのがこちら(写真は下山時に撮影)。

天狗の庭

天狗の庭。このネーミングセンスの良さもさることながら、この湿原がとにかく良い。

逆さ火打

最高の『逆さ火打』です。2019年夏、新潟の山に通って感じたのは池塘の素晴らしさです。この旅のあとに行くことになる平ヶ岳にも素晴らしい池塘がありましたが火打山の湿原もまた忘れられません。湿原を通り過ぎると、ライチョウ平に向かう急坂にさしかかります。これがかなりきついのですが、道中広がっている景色と花々に救われます。

絶景!
槍穂高から後立山連峰まで、息を呑む絶景です。

ヒメシャジン
ヒメシャジン。

ヤマハハコ
ヤマハハコ。

そんな絶景や花たちに救われながら、ライチョウ平に辿り着きました。

ライチョウ平

時刻は8時少し前。山頂はあと少しです。

きつい坂
きつい坂が…

きつい階段
続く…!

そして8時20分、ようやく山頂到着です。

お疲れ顔
もうなんか、クタクタです。

ライチョウ平よりも上が雷鳥の生息地らしいのですがこの日は見かけませんでした。I氏は20分前に到着したらしく、そのスピードには驚かされるばかりです。コースタイム約5時間の山に3時間で到着した俺もx0.6のスピードではあるのですが…。

絶好調顔
この男はどこに向かうのか。

火打山山頂はとにかく北アルプスが近い!山肌がくっきり見えるくらい目の前に見えていました。

槍穂高

再び槍ヶ岳。左方向が穂高、右方向が西鎌尾根ですね。

鹿島槍、五竜、立山

鹿島槍ヶ岳と五竜岳。五竜岳の右奥に見えているのは立山!!

白馬岳

さらに右にずれて後立山連峰、一番高くそびえているのが白馬岳です。右端が雪倉岳ですね。

雪倉、朝日、雨飾

そしてさらに右にずれて奥に見えているのは雪倉岳から朝日岳。2016年の旅を思い出す山々です。画面中央少し下に見えている山は本来この日登るはずであった雨飾山です。

山頂は人がそこまで多くなく実に居心地がよく、昼食をとったりしながら40分滞在しました。人が少し増え始めたあたりで下山開始です。下山は前日登ったばかりの妙高山を目の前に見ながら始まります。

遊ぶ男。
遊ぶ男。

このあたりで何度も登っては下ってを繰り返す女子がいました。あれは何のトレーニングだったのだろうか。

マルバダケブキ
花も相変わらず綺麗です。マルバダケブキ。

天狗の庭付近から火打山を振り仰ぐと少し雲がかかっていました。早いうちに登頂しておいて大正解です。

雲のかかる火打山

そのまま下山を続け、黒沢橋に11時過ぎに戻ってきました。

せせらぎ
沢の音が聴こえてきそうです。

ここからはひたすら木道が続きます。

木道を往く

木道にさしかかったあたりから学生(高校?中学?)の集団が大量に押し寄せてきます。あの装備はテント泊なんだと思われますがとにかく人数が多すぎる!!仕方がないとは思いますが、なんというか圧迫感があります。その後現れた親子三人がまたおかしい。あまりにも軽装過ぎる!!まさかあの装備で火打山に登るのだとは思いたくないが…。

そんなこともありつつ、11時半過ぎに下山。登山口付近は痛いくらいの日差しでした。ふとスマホを確認してみると

ログが取れていない!

原因不明ですがショックでした。が、取れていないものは仕方ありません。あきらめます。車に戻ったら荷解きしつつ、少し湿っていたテントを乾かすべく袋から取り出して地面に広げます。ある程度乾いたのを確認して再びテントをしまい、まずはすぐ近くにある『苗名の湯』へ向かいました。道中、先頭を走っていた車が突然停まって山側に手を伸ばして写真を撮りだすので何事かと思って我々も覗いてみると





やせいのきつね

やせいのきつねが あらわれた!

野生の狐!!初めて見ました。写真では伝えづらいですがめっちゃ可愛かったです。苗名の湯でさっぱりした我々はその日の午後と翌日の計画を立て始める。行き当たりばったりの毎日ですが選ぶ選択肢が当たりばかりです。翌日は雨飾山に行こうと考えていましたが天気は相変わらず芳しくなく、翌々日以降はこの時点ではクライミング仲間のOさんらと外岩に行く予定でしたが天気予報が定まらないのでまったくの未定でした。美ヶ原は行こうと思えばこの日のうちに行けないこともありませんでしたが、すでに温泉に入っておりまたこの時点では翌々日の予定が定まっていなかったので、とりあえず翌日の予定を入れるべくこの日ではなく翌日行くことに決定。

翌日行く場所が決まったので、次はその日の午後の計画です。「どうしても寿司が食べたい」という二人の意見が一致し、長野市近辺にあるスシローを目的地にセットし移動開始。道中、北アルプスも行きたかったというような話になり、日帰りで行ける北アルプスの山を挙げていったところI氏から乗鞍岳という単語が飛び出る。

乗鞍岳!!

完全に失念していましたが、乗鞍岳は「まだ行ったことのない百名山」でなおかつ「今向かっている方面」にあり、さらに「日帰り可能な山」で「北アルプス」というその時点で必要な条件をすべて満たしている奇跡の存在でした。意図せず乗鞍岳という単語を出したI氏がファインプレー過ぎる。天気を調べると快晴予報。これはもう、行けと言われているようなものなので急遽翌日の予定を乗鞍岳に変更です。

寿司でエネルギーを補給後、洗濯するべくコインランドリーを探してみるとなんとスシローの目の前にあるではありませんか。乗鞍岳が快晴だったりと色々とついています。

洗濯を終えたら、この日の宿へ移動します。道の駅・風穴の里と乗鞍高原観光センターのどちらにするか迷いましたが、この日のうちに少しでも乗鞍岳に近づいておくため観光センターまで突っ込むことにしました。何年ぶりかで新島々を通過し沢渡方面へ向かいます。国道158号線は沢渡方面から戻ってくる車がかなり多く、上高地やその先の山々へ行った人々であろうと推測されます。この辺はトンネルが多く雰囲気が怖いうえにこの時間帯は同じ方向に向かう車が非常に少ないので、なんというか心細い。一人旅ならこの時間に突っ込むことは敬遠したかもしれません。翌日は晴れ予報ではありましたが13日夜の雲行きは非常に怪しく翌日に向けて心配が募るばかりです。途中で国道から逸れて観光センター方面へ舵を切り、無事到着。

乗鞍岳はマイカー規制がされており、観光センターより先はバスでしか行けません。そのバスは2,716mまで上がってくれるので、最高地点までの標高差はごくわずか。手ごろに登れる3,000m峰です。2,716m地点のバス停は畳平といい、ご来光のスポットでもあります。このご来光を見るための『ご来光バス』が期間限定で運行されており、その出発時刻は3時40分。はい、もちろん午前です。チケットはバスに乗る前に買う必要があり、同じことを考えている人が多そうで混雑が予想されたため翌日の起床時間は

午前2時40分。

笑えるくらい早すぎる起床時間ですが仕方ありません。車中泊スポットを確保し、21時就寝。

最終日に続く→

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