鹿児島放浪記其の一: 屋久島の冒険DAY1〜2

10月24日。この日は伊丹空港から屋久島へ直行便で向かうため、祖父宅から始発でまずは新大阪に向かいました。北海道のときと同じく、今回も前職で貯めたマイルのおかげで飛行機代は無料!助かります。名古屋駅から新大阪へは時間に余裕があったので混雑していたのぞみではなく、ひかりの自由席で。新大阪から伊丹空港へはバスで移動し、チェックインを済ませいざ屋久島へ。


俺の記憶のひかりはこんなカッコいい流線型ではなかった・・・新幹線の進化を目の当たりにしました。


新幹線から飛行機へ。少年の夢のような乗り物尽くしのスタートです。

屋久島に到着したあとは、バスに乗り換え宮之浦港へ。宮之浦港からさらにバスに乗り換え白谷雲水峡へ向かいますが、乗り換えに1時間あったので近くの観光センターに情報を入手しに行きました。ここで得た干潮時刻の情報は後に役にたつことになります。受付で登山届を出し掲示板などを眺めていたら時間になったのでバスに乗り白谷雲水峡へ。この日は曇ったり小雨になったりと不安定な天気でしたが、小屋に着くまで雨合羽を出す必要はありませんでした。


こんな沢や・・・


こんな苔むした森の中を進んでいきます。

16時台には小屋に着き、自分だけかと思っていましたが既に到着しており近くを回っていたという男性一名と外国人の男女二名があとから到着し、屋久島一夜目は自分含め四名で過ごしました。

※※※

2日目。5時過ぎに外に一度出てみると満天の星空でしたがまだまだ真暗で、この日は行程も余裕だったのでもう少し明るくなるまで待つことにしました。そして6時、少し空が明るくなってきた頃に出発し、途中でガイドさんに連れられた男女や単独で来ている男性など何名かとすれ違いつつ、太鼓岩と呼ばれるスポットへの分岐点に到着。全く情報を仕入れずに屋久島入りしたので太鼓岩についても知りませんでしたが、標識に展望スポットと紹介されていたので行ってみることにしました。15分くらい坂を登ってみると・・・


ずばーん!

鬱蒼とした森から、突然絶景が現れたときには心底驚きました。あまりにも絶景過ぎて、1時間くらい滞在していたと思います。右奥に、宮之浦岳も見えています。


山頂に雲が引っかかっているのが今回の旅の目的地・宮之浦岳。

※2020.01.16追加

ずっと太鼓岩にいるわけにもいかないので、後ろ髪を引かれつつも出発。少し進むと楠川分れという分岐点に差し掛かり、そこからは有名な(あとから知りましたが)トロッコ道です。


線路は続くよ、どこまでも。

トロッコ道を楽しく歩いていると、大株歩道入口というポイントに突き当たり、ここから急に傾斜がきつくなります。この先にはウィルソン株や縄文杉など、屋久島の有名な観光スポットがありますが、ガイドに連れられたグループの観光客があまりにも多く、あまり長居せずサラッと見て通過する程度に留めました。


トロッコ道が終わり、唐突に傾斜がきつくなります。


ウィルソン株。迫力はありましたが、中と周辺に何十人観光客がいたことやら。。。


ウィルソン株から見上げた景色。

縄文杉を通過した辺りから急激に人が少なくなり、高塚小屋を通過する辺りでは殆ど人がいませんでした。むしろ人よりも猿の方が多かったような気がします。

屋久島にいる動物は人間に対する警戒心があまりないのか、近づいても音を立てなければ全然逃げていきません。鹿に囲まれるのも嫌だな、と思い熊避けの鈴を鳴らしながら歩いていたら、ガイドさんから「鹿が逃げていってしまうので、熊避けの鈴は外して頂くようお願いします」というような指示を受けるくらいでした(どんな指示だ、とも思いましたが)。

高塚小屋を通過し、この日の目的地の新高塚小屋に着いたのは13時ちょっと前。先客が5名居ましたが静かな方たちで「助かった~」と思っていましたが、そのうちの一人に話しかけてみると「昨夜は淀川小屋に大勢おり、おそらくこっちに向かっているのでかなりの人数になってしまうかも」という嫌な情報を取得。その言葉通り、少ししたら騒がしい団体さんが現れ小屋は一気に満員。その後もどんどん人が増えて小屋はごった返していました。持参した模倣犯(二)、(三)を一気に読破し、目が疲れてきたので18時台に就寝・・・しようと思ったのですが、隣のおじさんの怪獣のようなイビキのおかげで全く寝付けず、19時半くらいまで頑張りましたが諦めて小屋の外にテントを張ることにしました。

テントを張り、中で横になるとようやく落ち着いて寝られる静寂が訪れました。いつも不公平だと思うのが、山小屋のイビキ問題。イビキをかく人はさっさと寝付いてしまい騒音で周りが寝られなくなり、イビキをかかない人が荷物をまとめて外にテントを張ることになったりする。まあ、だからこそ俺はテント泊が好きだったりもするのですが。

大峯奥駈道で一人過ごした小屋は心細くて下山したい気持ちでいっぱいで、ここまで独りな山はもう当分いいかな・・・なんて思っていたのに、屋久島の新高塚小屋では大峯奥駈道に戻りたいとすら思っていました。自分がやりたいのは、観光客で溢れ返っている、人が多くて辟易するような山ではなく、体力や気力・総合力を問われる自分の限界に挑戦するような山なんだろうな、と、この日は改めて認識したのでした。

テントに入ったことで、ぐっすりと眠れました。翌日は今回の旅の核心、永田岳~宮之浦岳~黒味岳の縦走。天気が曇りという情報もあり、夜寝付く前に一回雨が降ったような気もしましたが、早朝に目覚めると満天の星空でした。

3日目に続く→

5件のコメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください