年末恒例外岩クライミング: 城ヶ崎&湯河原編

新年明けましておめでとうございます。2019年1回目の投稿は2019年の話ではなく2018年12月末のアクティビティについてとなります。2017年後半から2018年初頭にかけてはとにかくパッとせず、振り返ってみると2018年のブログ投稿1回目は3月末。それくらい2018年はエンジンがかかるのが遅かった年でしたが、今年は初頭から絶好調です。

クライミングメンバーは全員12月28日(金)が仕事納めだったので、翌29日(土)から年末恒例の外岩クライミング会に出かける予定でした。これは先日の忘年会で決まったことですが、あれは忘年会ではなく『忘年会の計画会』だったらしいです。メンバーは夏の福島旅行メンバーと同じでこちらのブログにて紹介しています。年末の外岩クライミング会の回数が増えて自分でもいつどこに行ったのか忘れかけているので、簡単に振り返ってみました。

2014年末の湯河原はまだリード未経験でトップロープで登っていたようです。鷲頭山では猪に遭遇したりと、毎回色々なことがありました。さて今回はどんなクライミングとなったのか、さっそく書いていきたいと思います。

12月29日(土)、初日

同じ街に住むOさんに朝6時にピックアップしてもらい、御茶ノ水駅付近でTさんをさらにピックアップしそのまま一路城ヶ崎へ。この日の朝は尋常じゃなく冷え込んでおり、外岩やめてジムにする?なんて冗談(本音?)が出るくらいの寒さでした。道中ボヘミアン・ラプソディの批評やこのとき話題沸騰中だった『忍者返しの岩チッピング事件』について語り合い、この話は夜の反省会という名目の飲み会でも継続されることとなります。

9時半くらいにNさんを城ヶ崎海岸駅でピックアップし、宿泊予定の民宿・大重丸の駐車場に車を停めたら出発です。相変わらず迷いながらようやくシーサイドエリアへの下降点に到着。階段を上がったら分岐を右、というのを次回は覚えておきたい。おそらく3年ぶりくらいの懸垂下降にドキドキしながらも、無事エリアに到着。早速準備に取り掛かりました。

準備中

この写真の奥をよく見ると…。

上裸クライマー

上裸のクライマーが!!そう、ここ城ヶ崎は12月末にもかかわらず半袖で居られるくらいの陽気なのです。朝「ジムにする?」なんて言っていたのはすっかり忘れて「むしろ暑い」とか言い出す我々です。

太平洋!
片方は岸壁、片方は海です。

まずはアップで5.8の課題です。と言っても城ヶ崎の課題は軒並みほかのエリアに比べて1グレードくらい難しい印象で、5.8といってもまったく油断できません。

THE城ヶ崎
左側の壁が5.8の壁です。

これで5.8...?
特徴的な岩質のエリアです。

このあとさらにアップにならない5.10aでアップし、メインエリアに移動です。

人混み
こんなに人がいました。

今回は5.10bの課題を目標にしており、『ティンカーベル』という50mロープがぎりぎりの25mくらいある長い10bに挑戦しました。

25mの5.10b
登っているのは私です。

核心といえる核心があるわけではありませんが、ハングありスラブあり細かい足あり、といろんな要素が次々と現れるルートで、とにかく長い。終了点直下のクリップまでは達成しましたが、どうしても終了点のクリップができずテンションが入ってしまう。2018年はほとんどボルダーしかしておらずルート上の難所の突破はできるようになってきましたが課題は間違いなく持久力にあります。

レストをはさんだり昼食を摂ったりしながら、ほかの10bにも挑戦しますがルートが長くてパンプしてしまい登れずという同じ結果に。悔しいですがこれが現時点での自分の限界だと言い聞かせ、次に来るときは必ず攻略すると誓ったのでした。

夕暮れ
16:20まで粘りました。

クライミング後は、17時20分に伊豆高原駅に到着予定のO部長を迎えに行きつつ夜の買出しです。買出し、と言っても民宿の宿泊代には夜朝昼の3食が含まれているのでつまり買うのはお酒とつまみ類です。

買出しを済ませたら民宿にチェックインし、風呂に入ってさっぱりした後まずは夕食です。伊豆だけあって魚介中心の美味しい料理のラインナップでした。

THE魚介

食事が終わってから、ではなく、食事中から宴会は始まります。この刺身こんにゃくは絶対に日本酒が合う!という話になり登場したのがこちら。

DASSAI
登場、満を持して。

何度飲んでも美味しい獺祭です。宴会が進むとTさんが恒例の『休憩』という名目の睡眠に入り、そこからTさんの居ない状況で例のチッピング問題についての討論が始まる。

特に今回被害を受けた忍者返しの岩の『忍者返し』という課題は1級の基準となる課題としても有名で、個人的には基準となる課題が消失することは日本のグレーディングシステムをも揺るがしかねないのでは、と、そんなことも思ったりします。あまり書くと冗長になるので長くは書きませんが、チッピングされた課題を多くの人がトライすることはチッピングという行為を容認しかねないので、残念なことではありますが少なくとも当面の間はトライ自体を禁止、もしくは自粛することが必要だと思います。

チッピングに加えてボヘミアン・ラプソディについても批評会が始まりました。ネタバレになりかねないのであまり多くは語りませんが、どんな作品でもフィクションかノンフィクションかどうかという問題以前にまず映画として面白いかどうか、という点が重要だと思っています。実際に成功したバンドを題材としているにしても、作品内のバンドが売れたことがすごく唐突だった印象を受け、背景にある失敗や葛藤、成長劇の描写があまりにも少なすぎると感じました。

このメンバーは皆映画好きで、映画の話になると止まりません。話す度に『見る映画リスト』が更新されていくのでリストは増えていく一方です。

と、こんなことを語っているとTさんに続いてOさんも就寝。残ったO部長、Nさんと少しの間語らい、お茶漬けを食べたら残り3人も眠くなってきたので就寝です。時刻は23時30分でした。

12月30日(日)、二日目

朝食が朝8時だったので、7時30分くらいに起床。二日酔いにはなっておらず、どちらかというと暖房による乾燥が辛かったと記憶しています。朝食を済ませ、支度が済んだら二日目の岩場に出発です。前日のうちにこの日の目的地については話し合いを終えており、目的地は湯河原、内容はルートではなくボルダーです。

荷室
荷物でパンパンの荷室。右下にある大量の缶が前夜の飲みを物語っています。

9時20分くらいに出発し、11時くらいに到着。2年ぶりの湯河原です。

湯河原

さっそく向かった岩場は『桜岩』というエリア。思っていたよりも小粒な岩でしたが7級から1級まで幅広いグレードの課題が揃っています。さっそく7級から始めました。

7級課題
7級『ハイステップ』

その後これは本当に2級か?という課題をいくつかこなし、初手というかスターティングポジションがきつめの3級をこなしたあと、この岩場で最難の『桜花』という課題に手をつけます。

1級課題
1級課題の面。

この課題、2手目から3手目のカチ取りが核心のようで、何名かトライしているクライマーがいました。リーチ系で尚且つカチ系ということはもしかしたらいけるのでは…?と、1級課題に対して僭越ながら可能性を抱いて挑戦してみたところ、本当に取れた!あとは直上して上に立つだけなのですが、ここで問題発生。次に使った左手が「そこは限定だから使ってはいけないよ」とO部長の声が聞こえてくる。「なにぃ!」と、手を戻して別の場所を使って登ったのですが、なんとも微妙な気持ちに。だったらもう一度!と、再チャレンジして再び核心を突破し、別の左手を使用し右手を持ちやすいところに手をかけたところ「そこも違う課題の手だから限定だよ」と声が聞こえてくる。「また!!」と、さすがに登る気が失せたので降りる。念押しでもう一回!と、三度核心を突破するも、次は足が滑って上に行けず。集中力が欠けてきていたのとさすがによれてきていたこともあってか、その後は核心を突破することができずにこの日が終わりました。

非常に悔しいボルダーセッションとなりましたが、限定の箇所に手をつけてしまったとはいえ核心部を突破しておりトップアウトしていることから、部長に「1級を落としたことにして良い」との許しを得ました。とはいえ悔しいので、またいずれ訪れた際は必ず完登してみせると心に誓い岩場を去る。

時刻は既に14時30分。ここまで打ち込むと想定していなかったので、時間もさることながら指皮はないわ腕パンパンだわで大変です。Nさんを小田原駅で降ろし、その後一路東京方面へ。TさんとO部長を御茶ノ水駅付近で降ろしたらOさんと俺は我々の街へ。17時過ぎに自宅に降ろしてもらい2018年の年末恒例外岩クライミング会は終了したのでした。

が、年末の旅はまだ終わりません。この数時間後から次の旅が始まります。

年末年始丹沢編に続く→

おまけ

帰りの車の中から翌日登ることになる丹沢山地がばっちり見えました。

車中から見る丹沢山地

丹沢は山の数が多く形状も複雑なので見えた山がどの山だったのか調べるのにかなり苦労しましたが、

http://www7a.biglobe.ne.jp/~kga1192kic/panorama-omoteone.jpg
http://www7a.biglobe.ne.jp/~kga1192kic/panorama-tounotake.jpg

上記サイトで見つけたほぼ同じ角度から見たパノラマ写真でようやくなんとなく見えている山が分かりました。参考にさせていただき、ありがとうございました。

一番右に単独で見えているのが大山、いったん標高を下げて下げきったあたりがヤビツ峠、そこから左に進み三ノ塔があり、さらに左の一番高い位置が塔ノ岳、写真中央手前の山塊の奥にかすかに蛭ヶ岳も(おそらく)見えており、左の方に臼ヶ岳、檜洞丸と見えているのでは、という予測です。これだけ調べるのに2時間かかりました…。

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