64座目の百名山: 巻機山

前回のブログの更新からいつの間にか2ヶ月近く経ってしまいました。その間登った山は数知れず、記憶を辿りながら8月上旬まで遡ることになります。この2ヶ月間、特に9月は仕事上で大きな変化が訪れた時期で、端的に書くと”どこに向かいどこに辿り着くのか”がまったく見えない日々が続いていました。自分含め仕事を共にするスタッフにとって精神的な負担が大きく、山行記録をブログに残すという比較的エネルギーを要する作業にどうしても取り掛かることができず本日まで至ってしまいました。

つい先日ようやくこの状況から開放される見通しがたったので活力を取り戻し、本日2019年夏の山行記録執筆に着手しました。特に、拙筆なこのブログを楽しみに待ってくれている山仲間のI氏へ、ようやくブログ再開の目処が立ったことをお詫びと共に伝えたいと思う。

7月の週末がすべて雨だったので、今年の夏山のスタートは例年よりも少し遅い8月でした。

自分にとっての2019年夏山のテーマは二つあり、『新潟の山を攻める』ことと『南アルプスに行ってみる』こと。2019年夏山一発目はこのテーマに沿って新潟の巻機山(まきはたやま)にしました。2ヶ月以上前の山行ですが早速振り返ってみたいと思います。

8月3日(土)

この山行記の開始は登山前々日の8月3日。この夜は盟友Zが泊まりに来て朝まで仮面ライダー鑑賞会を行う予定でした。この日はちょうど街の花火大会の日で、仕事から帰ると駅前がとんでもない人混み。昨年のこのタイミングはI氏とAの3人で富士山に行く前日だったな、ということを懐かしく思い出したりしていました。別の飲み会後にこちらに来るというZが登場したのは日付をまたいだ24時半過ぎ。そこから自宅で真夜中まで昭和ライダーを見ながら大盛り上がりしました。

8月4日(日)

気合で朝早く起きて当時放映されていた仮面ライダージオウをリアタイ視聴。次回予告にドライブのチェイスが出て大いに盛り上がりました。そして午後は仮面ライダージオウの映画を見に近所の映画館へ。この映画に向けて前夜祭や当日朝のリアタイ視聴を行ってきたのでした。

が…映画は超絶微妙。せっかくマッハやベルトさんが本人出演するのにまったく活かされていない!期待値が高かっただけに落胆の度合いも非常に大きい。12月にはゼロワンxジオウの映画が待っていますが次は良作を期待したいです(なんだかんだ毎回見に行く)。

内容が微妙すぎる映画のせいで気が滅入った我々は憂さ晴らしにカラオケへ行くことにしました。駐車場が入りづらかったり電話したら満室だったりと紆余曲折ありつつ隣町の格安カラオケに辿り着き、仮面ライダーやらシンカリオンの主題歌やらを歌い倒す。映画は微妙でしたが結果的には盟友Zと楽しんだ一日となりました。

そして翌8月5日は晴れ予報だったので、山へ行くことを密か(?)に計画しており、21時前あたりに帰宅した時点でその日のうちに出るか検討し結果早朝出発することに決定。22時に就寝し…

8月5日(月)

午前2時起床。

ねむい。

とにかく眠い。この時間から新潟に向かうとか自分なに考えてんだと悪魔がささやき続けていましたが、ようやく晴れた週末だったので気合に気合を入れて悪魔を追い払い午前3時に出発。もちろん外は真っ暗、車どおりもあまりありません。この日向かった巻機山は昨年11月に苗場山に登った際に新潟から来た老夫婦にいい山だと教えてもらった山で、2019年新潟の山第一弾は巻機山にしようと漠然と決めていたのでした。左記リンク先のブログで「来年は巻機山や越後駒ヶ岳、そして平ヶ岳は登りたい。」と書いた当時の自分に、2019年夏にすべて登ったぞと伝えてあげたい。

関越自動車道を新潟方面に向かいますが、とにかく眠すぎる。高速に乗っているのは2時間半くらいですがその間にパーキングエリアなどで3回仮眠しました。最近登った平ヶ岳の駐車場でも登山者の人と話しましたが、早朝に出るより前夜出て車中泊したほうが絶対に運転面でも体力面でも有利です。

仮眠をとりまくりながらの行進だったので時間がかかりましたが、午前7時前には登山口の駐車場に到着。すぐに仕度して出発です。月曜日ということもありあまり人がいないかと思いきや、駐車場には結構な数の車が停まっていました。駐車場のすぐ近くに登山口があったと記憶しています。

駐車場

登山口

登山開始後、少し登るとすぐに5合目です。

五合目

すでに日差しが強く、非常にいやな予感がしていました。この時点で登山開始から約40分、時刻は7時40分くらいです。そこから30分くらい登ると6合目に辿り着きました。写真を見てのとおり日差しがすごいです。

六合目

巻機山はとにかく暑かった記憶が色ごく残っており、それが「どの辺からか」と問われるとあまり記憶にないのですが、少なくとも上の6合目の写真を撮った時点ですでに暑いと感じていたという記憶があります。6合目の地点から50分くらい登ると7合目をすっ飛ばして8合目です。

八合目

この時点でははっきり覚えていますが

激暑かったです。

そしてここから謎の急坂が現れます。

階段に次ぐ...

階段を…

階段

登ると…

巻機山!!

どーん!

ようやく巻機山が姿を現します。つい空も撮りたくなるくらいの晴天です。

THE晴天

巻機山は実に目に優しい色をしていました。

新緑の巻機山

稜線
巻機山へはこんな道を行きます。

気持ちのいい道ではあったのですが、さえぎるものが何もなく日差しがダイレクトにあたるので本気で暑いです。熱中症注意です。そこから少し歩いて辿り着いたのは

ネーミングセンス

ニセ巻機山

いやネーミングセンスよ。この山もこんな名前つけられてさぞ悔しい思いをしていることでしょう。休憩するにも暑すぎるのでどんどん先に進みます。

THE木道
木道が現れました。

この先は避難小屋を通過し巻機山の山頂を目指します。きつい道ではないのですがとにかく暑いので体力をどんどん奪われます。途中追い抜いた集団がいたのですが、ラムネを取り出そうとしていると真後ろに現れるなど俺の歩行スピードと微妙な差の集団で、とりあえずさっさと山頂に行くべく少しダッシュで山頂に向かいました。そして…

山頂と思いきや

山頂の標柱のある場所に到着!やれやれ、と思いつけていたログを見てみると…

現在地

この写真でいうところの十字の印のところにいる。あれ、山頂ここじゃないの!?と思い横を見てみると…

山頂はあちら

山頂あれじゃん。

すぐに移動開始です。

振り返れば
来た道を振り返るとこんな感じです。

標柱のある地点からざっと5分くらいで真(?)の山頂に到着です。

THEケルン

そういえば以前ほかの人の山行記録で「巻機山は山頂にケルンが~」とか書かれていたのを思い出したのでした。この時点で時刻は9時45分くらい。コースタイム4時間40分のところを2時間45分くらいで到着したことになります。暑くてだらだら歩いていた感覚だったのですが思ったより速かったようです。

※2020.01.16追加

ここで昼食休憩を摂っていると、巻機山のさらに先にある牛ヶ岳から戻ってきて「この先雪渓があるよ!」と声をかけてくる人や、巻機山に現れて「牛ヶ岳までは行かずに戻ります」と言う人など何名か行き来しました。牛ヶ岳までは登り40分下り30分でしたがせっかくここまで来たので昼食後牛ヶ岳へも行ってみることにしました。

振り返れば2
来た道を振り返る。

TO牛ヶ岳
牛ヶ岳への道。

牛ヶ岳への道にはたしかに雪渓がり、さらにはプチ藪があったりしました。

真夏の雪渓
こんなど暑いのに雪渓が残っているのはどういう自然のメカニズムなのだろうか。

薮!!
入る気の起きない薮を行く。

振り返れば3
振り返れば巻機山。

牛ヶ岳は山頂標識等がない、もしくは気づかなかったうえに、特に座れる場所もなかったのでこの辺が山頂だろうとめぼしをつけてすぐに巻機山へ引き返しました。ちょうどシーズンだったのか、花を愛でる心をあまり持たない俺でさえ写真に収めようと思うくらい花が咲き乱れていました。

花々1
ニッコウキスゲ(黄色い花)とハクサンフウロ(紫色の花)

花々2
イワイチョウ

花々3
ミヤマアキノキリンソウ

花々4
ノハナショウブ

珍しく花を愛でながら巻機山の標柱のある分岐点まで戻ると、何故か三百六十五歩のマーチを歌う集団に遭遇。「人生はワン・ツー・パンチ」などと声高らかに歌っている。よく分からないのであまり関わらないようにそのまま割引(われめき)岳方面へ前進。牛ヶ岳の往復はコースタイム1時間10分ですが30分で戻ってきました。どう考えてもコースタイムが余裕持ちすぎだと思う。

割引岳
割引岳。

どんな名前の山だよ、と思って先日「日本百名山」を読んでいたら深田氏の考察が記されていて面白かったです。さてそんな割引岳山頂には、とんでもない量のトンボが舞っていました。

トンボまみれの三角点
割引岳山頂。

このときはとにかくトンボが多すぎて「早く離脱せねば!!」という思いでいっぱいでしたが、今改めて写真を注視してみると珍しい一等三角点ではないですか!トンボがいなければもっと三角点を愛でてから下山したのですが…。

巻機山へ
下山方面。

さて、ここからは下山です。結果的には2時間20分かけて下山していますが、写真は一枚も撮っていません。この下山を一言で表すと

灼熱地獄。

駐車場が標高700mくらいの場所なので、時間帯ともあいまってマジで灼熱地獄でした。下山した時点では「8月はもう2,000m前後の山は登らない!!」と思っていたのに、その後何度も登るあたり「喉元過ぎれば熱さ忘れる」というやつでしょうか。

帰還
地獄の暑さだった記憶しかありません。

ログ
このときのログ。ネットで巻機山の山行記録を見ると多くの人が同じ形状になっています。

灼熱地獄の下山を制した後は温泉!!越後湯沢近くにあるユングパルナスなる温泉施設へ。温泉が気持ちよかったことはもちろんこと、子供向け(?)のがちゃがちゃコーナーにて

シンカリオンがちゃ発見。

一回300円で全4種類。E5はやぶさをどうしても出したく受付で1,000円を何度も両替して12回も回すことに…なんでE5だけそんなに出ないんだ!トクサツガガガの主人公を地で行ってます。

シンカリオン!!
ブラックシンカリオン紅とE5はやぶさ。12回も回したわりにE5はやぶさのできがイマイチなのは内緒です。

その後湯沢IC手前のセブンで17時過ぎに昼食だか夕食だか分からない食事を摂り、千葉方面へ。20時半くらいには近所のスーパーで食材の買い物をしていたようです。

こうして2019年夏山がスタートしたわけですが、翌週末以降も結果的には新潟の山を攻めまくることになります。巻機山下山翌日から翌週末までの経緯を簡単に記しておきます。

8月6日(火)

仕事から帰宅後、夜中の2時までお盆の山の計画を練る。以前立てた計画から変更し、この時点では新穂高温泉から黒部五郎岳に至る3泊4日の計画でした。

8月7日(水)

北アルプスの登山計画書作成。この時点まではお盆は北アルプスに行く気満々でした。

8月8日(木)

お盆後半はクライミング仲間Oさんらと外ボル予定だったのでボルダリングマットをOさん宅へ借りにいきました。結果的には山も岩も相当な予定変更を強いられることになります。

8月9日(金)

お盆山の旅出発前夜。ちょうどこの時期は8号、9号、10号というトリプル台風が日本に接近しており日本全国民のお盆休みが危機に晒されていました。かなり調べたところ新潟だけ奇跡的に晴れていることが判明。新潟の山を攻めるという今年のテーマにまさにドンぴしゃりの天気です。帰宅後に北アルプス計画を白紙にし計画を一から練り直し、23時ごろにようやく4日連続日帰りの山の旅計画が完成。当初は初日越後駒ヶ岳、二日目妙高山、三日目雨飾山、四日目高妻山という計画だったところ、三日目、四日目は現地での判断で大幅な変更となります。

そして翌8月10日より『新潟長野・山の旅』が始まります。

続く→

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