9月9日、10日。この2日間は、自身9度目となる丹沢山行に出かけていました。もともと八ヶ岳に行く予定だったのが、この2日間は全国的に天候がすぐれず、唯一晴れ(もしくは曇り)予報が出ていたのが神奈川周辺。他の山に行く選択の余地はなく、丹沢に行くこととなりました。八ヶ岳は1泊2日の予定だったので、丹沢でも小屋泊の山行にしよう、ということでいつかはやろうと思っていた『丹沢主脈』を南から北へ歩きとおすことにしました。今回は単独行ではなく、富士山に0合目から共に登ったI氏と一緒です。
富士山からの丹沢、といえば、俺が登山を始めたころもそんな順番でした。東北のボランティアで知り合った仲間達と2014年の夏に富士山に登り、その後クライミング部の人たちと西上州の山に登ったあと、年が明けて2015年の3月に登ったのが丹沢でした。その後テントを買って同年夏に友人と八ヶ岳に登り、北アルプスを縦走し、燕岳に単独行し・・・と、クライミングから登山へと傾倒していき、2016年の7月に『都道府県毎の最高峰に登る』という旅に出るに至ります。
思い返せば登山を始めたきっかけは富士山で、単独行テント泊という自分のスタイルを確立した山行は燕岳でした。
そんな振り返りはさておき、改めて登場人物を紹介しておきたい。
それでは早速、2日間の山行を振り返っていきたいと思います。
9月9日(日)、初日。
朝8時に渋沢駅で待ち合わせていたので、家を出たのは5時半くらい。前日は0時半くらいに就寝したのでかなりの眠さでした。風が強かったものの青空が見えていたので安心していたら、小田急線の電車の窓から見た丹沢山系は雲に隠れている!!一気に不安になりました。渋沢駅でI氏と合流し、バスで大倉へ。丹沢といえば大倉、9回全てこの登山口を基点にしています。
9回目に来た今回の変化としては、以前までは軽食屋?として営業していたレストハウスが閉店していたこと。年間通して登山客が多いのに、後継者がいなかったのでしょうか。
今回のルートは、これも自分の中では毎度おなじみとなる鍋割山~塔ノ岳ルート。日帰りだと塔ノ岳から下山しますが(今年1月のように)、今回は丹沢山~蛭ヶ岳まで足を伸ばします。2日目に蛭ヶ岳~焼山~下山、というルートなので、『山食』5巻の『丹沢主脈縦走編』と同じ行程を逆に進んでいることとなります。
最初の1時間半くらいは例の如く林道が続きます。途中木の橋などもあり、徐々に山の奥に入っていくような印象です。自宅から3時間程度でこの山深さ、何度来てもまた来たくなる魅力があります。
林道の終点にはボランティア歩荷用の水入りペットボトルが大量に置いてありましたが、すでに水だけで4L(+お酒700mL)担いでいてスペースに余裕がなかったため今回はスルー。次回は持っていきます!
ここからは急登です。殆ど登りっぱなしで鍋割山に至ります。久々に重荷を担いだからかなかなかスピードが出ない中、I氏がものすごいスピード!!特急列車、いや新幹線です。彼の今後の登山スタイルはもしかしたらトレラン、もしくはファストパッキングかもしれません。
8時40分に大倉を出て11時20分前には鍋割山に到着。コースタイムは3時間半なので、50分も短縮しています。いや、そんなに先を急がなくてもよいのだよ・・・。
ここでの目的はもちろん鍋焼きうどん!!食べるのは4回目となりますが、相変わらず具が多くて美味です。
さて、小田急線から見たときは雲に隠れていた丹沢山系ですが、初日は晴天が続きました。
鍋割山から塔ノ岳も1時間25分のコースタイムを1時間程度で到着。早く着いた分山頂でがっつり休憩しました。塔ノ岳からは相変わらずの眺望で、関東平野がばっちり!!富士山が雲に隠れていたことが心残りですがこれは次回以降ですね、I氏。
最後の写真はこのあと向かう方面で、こっちは曇っていました。右奥に翳っている山が丹沢山、雲に隠れて見えませんが左奥に蛭ヶ岳(神奈川県最高峰)があります。
休憩していたら突然風が強くなり、冷えてきたので出発です。塔ノ岳~丹沢山の道はアップダウンも少なく、展望が開けるので気持ちよく歩けます。
距離もそこまでなく、以前日帰りしたことがある道でもあります。あっという間に丹沢山に到着。ここに来てようやく富士山が一部顔を出してくれました。
丹沢山は百名山でもあるので、I氏にとっては3座目(疑惑の筑波山含め)の百名山です。丹沢山で少し休憩したら、この日の目的地である蛭ヶ岳へ向けて出発。丹沢山~蛭ヶ岳は稜線含め超気持ちいい道のり!!この日のハイライトです。
目的地の蛭ヶ岳山荘へは16時前に到着。予定より10分遅く出発し(俺がトイレに入っていたため)、鍋割山、塔ノ岳でがっつり休憩したにもかかわらずコースタイムに対して1時間早く到着。荷物の重量とあわせて良いトレーニング山行となりました。
山荘に着いたらすぐに宴会!!このために重い荷物を背負ってきたのです。
日本酒やウイスキー、乾き物に鰯の蒲焼です。奥で俺が火をつけて作っているのは・・・
ジャガリコマッシュです。ジャガリコに水を加えて火にかけるだけなのに良い腹の足しになります。これとカレーとカルパスのコンビネーションで12泊の北アルプス山行を乗り越えたのは良い思い出です。
夕飯も食いながらワイワイと盛り上がっていたらいつの間にか19時。蛭ヶ岳の周りは相変わらずの雲!雲!!雲!!!だったので、楽しみの一つであった関東平野の夜景は諦めてI氏は『岳』を読み俺は寝ることにしました。
21時。目が覚めたらものすごい吐き気。飲みすぎです。反省です。胃袋の中が空になると翌日のエネルギーに響きそうだったので、なんとかやり過ごし寝ることを試みる。作戦は成功し、再び夢の中へ・・・。
9月10日(月)、2日目。
5時起床。幸いなことに二日酔いは全くありませんでした。外は相変わらずの曇りで、少し雨も降っていました。朝ごはんを食べてI氏が担ぎ上げた串団子を火にかけてお汁粉にしたりしながら天気待ちしていると、徐々に青空が見え始める。そろそろ行きますかね・・・と出発したのは6時半くらいでした。
山小屋の主人に挨拶をし、外に出るとこんな天気でした。写真では分かりづらいのですが写真中央雲の合間に虹が見えています。
歩いているうちに徐々に天気が良くなっていきました。蛭ヶ岳を出発して数分で撮影したこちらの写真。写真中央山の谷間に見えている白い建造物(橋)を見て(すごい遠くに橋があるな・・・)と思っていたのですが、最終的に下山したのはこの橋のあたりだったのでした。
さて、ここから当分は木の階段が続くのですが、雨のせいでツルツル!いつすべってもおかしくないようなところをひたすら下っていきました。
上の写真、下山後に山食5巻を読み返していたらこのコマと全く同じ角度で撮った写真であることに気付きました。日々野鮎美は登っていますが我々は下っていきます。
ある程度下ったらあとは緩い傾斜の道をひたすら下っていきます。初日と違ってハイライトもなく、反対方向に歩く場合初日の見所は蛭ヶ岳くらいなのではないか・・・?と話しながらの下山となりました。そして標高が下がったのと日が昇ったのとで気温が上がり、
遊歩道のような道をひたすら歩きます。すれちがいカウンターは記憶にある限りは最終的に『1』だったような気がします。
あと30分も歩けば登山口、というあたり。地図に『ヒルに注意』と書かれていたのでI氏に「このへんヒル出るらしいから気をつけてね」と伝えた数分後に「ぎゃー!!」というI氏の悲鳴が。何事かと振り向いたところ、I氏の靴に何匹ものヤマビルがくっついている!!!そりゃ叫びます。俺の靴には2~3匹だけだったのに、I氏はおそらく10匹はいたように思います。ヒルにモテる男です。
『5月~11月』『雨中雨後の蒸し暑い日』全部的中の日でした。
11時過ぎのバスに間に合わせるために歩いていたところ、バス停に10時に到着・・・4時間25分のコースタイムを3時間半で下りました。相変わらず早いです。
ここからは全くノープランでしたが、温泉には必ず行こう!ということでいろいろと調べてみると、相模湖の近くにある『プレジャーフォレスト』なる場所に温泉施設も併設されているとのこと。アクセスも悪くないのでそこへ行くことに決まり、まずはバスターミナルのある三ヶ木(みかげ、と読むらしい)へ。乗り継ぎのバスまで30分程度あったので近くのすき家で腹ごしらえをし、バスでプレジャーフォレストへ。
温泉施設に入館したのが12時20分。2日間の汗を洗い流した温泉は最高に気持ち良かったです。山と温泉は何故ここまで相性がよいのか・・・。
8ヶ月ぶりの丹沢。やはり何度来てもいいな、と改めて思わせる山行となりました。I氏とは既に次の計画を立てており、天気次第では再度八ヶ岳へ挑戦する予定でいます。
2018年の山はまだまだ終わらない!この丹沢山行で山は今年10回目。色々あって全然山に行けなかった2017年の分を取り戻しているかの如く山に通っています。それでもまだまだ行き足りない。これからは紅葉、まさしく山の季節です。
NEVER STOP EXPLORING!!
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