遡ること4週間───。相変わらずブログの時系列がめちゃくちゃですが、今回は5月末に珍しい3人で敢行した栃木放浪記を綴ります。5月11日にI氏から「5月26日に山に行かないか」と誘われたことを発端に、紆余曲折あり同僚の通称『先生』も行くこととなった今回の旅。恒例のメンバー紹介から始めたいと思います。
チーム紹介
それでは早速栃木放浪記を開始したいと思います。
旅前夜
当日のメインイベントは那須岳登山。個人的には2016年に続き2度目となります。当日は朝起きてすぐに登り始められるよう、今回は登山口で前泊する予定でいました。職場に登山道具を持ってきていた先生を連れてまずは自宅の最寄り駅へ移動し、もともと本屋さんがあった場所に最近オープンして気になっていたトンカツ屋『松のや』で夕食です。ほかの場所であまり目にしないトンカツ屋ですが松屋フーズの系列店らしく、都内にも店舗があるようです。530円の定食でご飯、お味噌汁おかわり自由は熱いです。
21時過ぎに到着するというI氏を待ちながらの夕食。翌日に向けてのカーボローディング!ということでもちろんご飯はおかわりします。松屋と勘違いしたとぼやきながら登場したI氏のその日の印象は
痩せてる!!最後に会ったのはGW旅の最終日なので、3週間しか経っていないはず。いったい何が…。風邪のことを心配されましたがI氏が一番心配です。夕食後はスーパーで翌日の行動食などを買い揃え、自宅で車に乗り込み那須岳方面へ向けて出発。以前那須岳に登った際は近くの道の駅で車中泊しましたが今回は登山口まで突っ込みます。道はまったく混んでおりませんでしたが、出発が遅かったこともあり登山口に到着したのは深夜1時前。星が超綺麗だったのを覚えています。駐車場は1/3程度しか車が停まっていない印象でした。天気も混み具合も、翌日の登山に期待がもてます。
登山編
6時起床予定だったと記憶していますが、日の出が思ったよりも早く日差しが眩しいので5時半くらいに目が覚めたと記憶しています。外に出てみると既にI氏も起きて登山の支度を始めていました。前夜よりも車が増えており、同じく支度している人も結構いました。この日は快晴なのはいいのですが気温が夏並みに上がるという予報で、朝の時点で既に結構暑い。天気は良さそうでしたが暑さに嫌な予感です。体調は万全ではありませんが8割以上回復していたので登山に問題はありません。むしろ朝から咳き込んでいる先生が心配でしたが「朝は咳き込む」とかなんとか。I氏は痩せてるし、心配な3人組です。6時過ぎに出発です。
2年8ヶ月ぶりの那須岳登山開始です。前回同様、茶臼岳、朝日岳、三本槍岳を巡る計画です。まずは茶臼岳に向かって進みます。寝起きでしかも最初から登りが続くのでしんどいです。それでも結構な人数を追い抜いていきました。樹林帯を抜けると茶臼岳が目の前に飛び込んできます。
事前のリサーチではアイゼンを使うほどではないちょっとした雪渓が登山道に残っているということで、その雪渓は峰の茶屋跡避難小屋の少し手前で早速現れました。
雪に触れてみると冷たかったと覚えています(当たり前)。通過して先に進みます。
すぐに峰の茶屋跡避難小屋に辿り着きますが、殆ど疲れていなかったのでそのまま先に進みます。避難小屋から茶臼岳へは岩がちのゴロゴロした登山道へと様子が変わります。とはいえそこまで難しい道ではなく、登山口から1時間弱で茶臼岳の山頂に到着しました。
前回と季節が違うからか、遠方は少し霞んでおり前回見えた富士山は今回は見えませんでした。ほかの登山者曰く年に数回しか見えないのだとか。前回一発で見えた俺は運が良かったのかもしれません。
所謂『那須岳』はここ茶臼岳を指しますが、天気も良いしせっかくここまで来たので計画通り朝日岳、三本槍岳に向かいます。まずは茶臼岳からの下山です。お鉢めぐりで山頂を回り少し進むと避難小屋が下に見えてきます。
避難小屋に戻ったら少し休憩しました。T字路になっているそこはすごい人混み、少し早めに出て正解でした。あまり長く休憩しているとさらに人が来そうだったのですぐに出発です。まず向かうは朝日岳。上の写真の中で非難小屋目の前の山を巻いて越えたら、朝日岳へのワイルドな道が現れます。
これが結構な急登で、途中鎖場も現れます。子供たちもたくさんいましたが、自分が親ならひやひやするのではと感じるくらい結構怖い道です。朝日岳には登山開始から2時間程度で到着。
朝日岳に到着すると同時にとんでもない量の虫のお出迎えです。他の登山者の方も言っていましたがこの日は何故か無風に近いくらい風が殆ど吹いておらず、そんな風の状態も相まってか小バエ的な虫が群れを成して朝日岳山頂にとどまっていました。そんな場所からはすぐに退散です。
朝日岳からは茶臼岳が目の前に見れて壮観なのですが、虫のせいで退散せざるを得なかったので少し下り虫が少なくなった場所で景色を堪能。昨年とほぼ同じアングルで撮った写真があったので比較したいと思います。
これが今回撮った写真。よく見るとブログ冒頭に載せた雪渓が見えます。雪渓の右に見える赤い屋根は峰の茶屋跡避難小屋。
そしてこちらが2016年9月末に登った際に朝日岳から撮った茶臼岳の写真です。
9月のほうが緑が多いのと、空が澄んでいて遠方まで見渡せます。よくI氏と議題に上がることですが、ここ最近は茶色い山ばかり登っているのでそろそろ緑豊かな山に登りたいです(季節的にしょうがないというのもありますが)。
さて、次は三本槍岳を目指すのですが、この時点でかなり
上記のとおり風もなく本当に5月か?と言いたくなる気候でした。三本槍岳へ向かう道中は何箇所かプチ雪渓もありそこだけひんやりとした空気だったと記憶しています。清水平に向かう箇所で思いっきり標高を下げます。
三本槍岳の直前に最後の急登が現れます。おそらくこの日の中で一番きつい登りだったと思います。そして登山開始後3時間程度で三本槍岳に到着。この日は1時間ごとにどこかのピークを踏んでいます。
三本槍岳にも結構な人がいました。ここで昼食(とはいっても9時台ですが)含む大休憩をとります。前回訪れたときは三本槍岳に着いた時点で天気が怪しくなってきたので急いで撤収しましたが、この日は終日快晴でした。昼食が済んだら下山開始です。清水平を過ぎたあたりで行きに下った箇所を登り返しますが、ここが辛い。まだ風邪の影響が若干残っているのと暑いのとで結構堪えました。下山中は途中から目の前に朝日岳と茶臼岳が現れます。下の写真では左が朝日岳、右奥が茶臼岳。
そして写真では分かりづらいのですが、進行方向右手遠方に冠雪した尾瀬の山々が見えました。
尾瀬で雪というと年始に飲んだ日本酒『尾瀬の雪どけ』を思い出します。
話を居酒屋から那須岳に戻します。下の写真は1,900m峰にて撮影。行き交う人で賑わっていました。写真右奥にはI氏と先生がいらっしゃいます。
そのまま登山道を進み、避難小屋への分岐で少し休憩。何度も書きますがとにかく5月とは思えない強烈な暑さに体力を持っていかれます。7月、8月は暑いことを想定して山に入るので暑くても耐えられるのですが、5月の山想定で入ったのにここまで暑いとかなり堪えます。休憩後は一気に駐車場まで下山です。道中、おばちゃんグループに「あらイケメンぞろい」と褒められたことで足取りが軽くなったことも書き添えておきます。
温泉編
到着した駐車場は朝よりもかなり増えたものすごい量の車。もはや駐車スペースは一台分も空いておらず、ここ停めていいのか?という場所にも車が停まっていました。そんな大量の車を尻目に荷解きし温泉に向かう準備です。この日は想定以上に汗をかいたので全身が温泉を欲していました。個人的に那須といえば鹿の湯。場所も大体覚えていたのでナビにセットしたらすぐに向かいます。鹿の湯の駐車場も混みあっていましたがなんとか停めることができました。
鹿の湯といえば温度の異なる湯船があることが特徴です。前回訪れたときのブログを読み返すとそのときは湯船の温度が一番熱くても45度程度だったようで、46度以上の熱さは体感しなかったようです。今回は常連(?)みたいなおじいちゃんが何人もおり、おじいちゃんら曰く「3分間入ることで効能を得られる」のだとか。徐々に温度の高い湯船に移行し、ついにI氏と共に46度の湯船に挑戦です。今まで入ったことのない46度という未知の領域。ぎりぎり3分間入っていることができましたがゆでダコ状態です。その後48度に挑戦しようとするも、もはやそれは人が入っていいのかというレベルの強烈な熱さ。加えておじいちゃんら曰く「48度は生殖能力に影響を及ぼす」とか怖いことを言い出すのでI氏と二人で入るのを断念。2度しか変わらない46度の湯船は大丈夫なのかという疑問も一瞬過ぎりましたが、考えないことにしました。
喉がからからだったので、温泉からあがって3人そろったところでまずは水分補給です。補給しながら足を見てみると
まさしくゆでダコ状態です。そんな鹿の湯は石鹸、シャンプー禁止の温泉なので、シャンプー求めて温泉をはしごします。検索し向かったのは『みかえりの郷 彩花の湯』。鹿の湯の印象が強いこともあり正直彩花の湯は印象が薄いのですが、我々としてはとにかく頭を洗えたので大満足です。そして休憩所が広かったので先生が出てくるまで大休憩です。
ただの しかばねの ようだ……。
いつの間にか激写されていました。この時点で時刻は15時半。時間が中途半端すぎて周りの食事処があまり開いておらず、そこまで空腹でもない。焼肉を探していたのですが見つからなかったので「だったら宇都宮まで移動して餃子を食べよう」という北関東の山に行ったら殆ど定番になりつつある山→餃子の流れに落ち着き、一行は宇都宮へと移動します。
餃子編
道中コンビニに寄ってアイスクリームを食べたりしつつ、17時過ぎに宇都宮エリアに到着したと記憶しています。昨年8月にクライミング仲間と宇都宮に行ったときを思い出しながら、前回と程近いコインパーキングに車を停めました。今回向かったのは『来らっせ』という言ってみれば『餃子のテーマパーク』のような場所。…ということを知ったのは来らっせに着いてからで、着くまでは来らっせという名前の餃子屋さんだと思っていました。休日なので並ぶことを覚悟して向かったのですが運よく待ちなしで入店。近くの新規オープンのタピオカ屋は壮絶な行列でした。
来らっせ(食べログ)
https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9000221/
来らっせはフードコートのようになっており、店舗ごとに餃子を注文したらテーブルに注文した食事が運ばれてくるシステム。メニューを眺めているだけでお腹が空いてきます。
餃子選びたい放題!!予算感としてはこんな感じです。
やきぎょうざ | 6こ | 250G |
あげぎょうざ | 6こ | 250G |
すいぎょうざ | 6こ | 250G |
ゆでぎょうざ | 6こ | 360G |
}スープぎょうざ | 6こ | 420G |
ライス | 1こ | 160G |
じビール | 1こ | 540G |
※参考レート:1ゴールド=1円
安い!各店舗で注文を済ませると、番号札が渡されます。
何もかもが楽しすぎる!!まさしく餃子のテーマパークです。この日は山、温泉、食事、すべてが当たりの日です。しこたま餃子を食べましたが、個人的に特に推したいのは『香蘭』です。
香蘭(食べログ)
https://tabelog.com/tochigi/A0901/A090101/9010705/
香蘭でまずお勧めなのが直球勝負の焼餃子とトッピングの乗ったねぎ塩餃子。
焼餃子はビール、ねぎ塩餃子は白米が欲しくなります。そしてここで一押しなのがスープ餃子各種。
写真は『黒スープ餃子』ですが餃子と具、スープが絶妙なバランスで絡み合って
写真を撮り忘れましたが新商品という『ゆず塩”彩”スープ餃子』も野菜たっぷりでスープもやさしい味の激うま餃子でした。水餃子系は今まで敬遠していましたがここにきて水餃子観が変わりました。もはや餃子というよりラーメンに近い食べ物です。
そしてここ来らっせでは餃子と一緒に地ビールも楽しめます。その名も
ネーミング秀逸か!ビールのことを指しているのか、この場所のことを指しているのか、はたまた餃子を愛する人々のことを指しているのか。むしろ全部指しているのかもしれませんが、このネーミングセンスは最高です。検索してみたところ店舗で売っているビールではなくネット販売のみということでちょっと入手しづらい。運転者だったこの日は飲めずじまいだったので今度は電車で訪れて餃子浪漫を堪能したい。
餃子をたらふく食べたらようやく帰路につきます。I氏の最寄り駅で二人を降ろし、先生はそこから電車の長旅が始まりますが今回の旅の終着点としては3人が解散したこの場所。山に始まり温泉、餃子と、栃木を全力で楽しんだ一日となりました。過去を振り返ってみると日光の山に通ったり宇都宮に餃子を食べに何回も赴いたりと栃木に縁のある俺です。
山、温泉、食事、というのは『山と食欲と私』の定番パターン。山食を愛読する3人らしい旅になったように思います。そのうちまた3人で山に行きましょう。
栃木放浪記 完
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