GW信州山の旅 PART I: 甲武信ヶ岳

5月2日(日)。2021年のGW山の旅の幕開けです。今年の舞台は移動日こそ山梨でしたが登山としては長野の山ばかり。信州山の旅です。初日は甲武信ヶ岳、早速振り返ってみたいと思う。

5月2日(日)甲武信ヶ岳編

4時半にかけた目覚ましで4時45分起床。前夜は暗くて見えなかった鯉のぼりを間近で見ることができました。

お見事!鯉のぼり

お見事!鯉のぼり PART II
見事な鯉のぼりたち。

朝一のこの時点では快晴も快晴。抜群の登山日和でしたが期待はしません。この日は午後になるにつれて天気が悪くなるという予報だったはずです。支度ができたら5時ごろ出発。起きてわずか15分。普通に考えたらとんでもなく早い時間ですが登山当日なのでもっと早くてもいいくらいです。向かっていたのは毛木平の登山口にある駐車場。前夜撮影したこちらの地図で言うところの

毛木平周辺地図

左上の「60台」と書かれている箇所です。移動するにつれだんだん見覚えのある景色になっていきます。あれ、ここ川上村じゃん!ほとんど小川山にクライミングに行く道を辿って毛木平へと進んでいきました。事前の情報では「廻り目平キャンプ場がGW営業していない影響で毛木平の駐車場が混むのでは」という話もあり、駐車場が空いているかどうか心配だったと記憶しています。そして5時40分らへんに駐車場に到着。思ったよりも車が少なく、まばらに停まっているような状況でした。予報がすぐれなかったから来るのを控えていたのか、それともコロナの影響だろうか。記憶ではここに到着してからお湯の準備をしたように思う。今年に入ってから入山する前にお湯を用意していくようにしているが、毎回あとから振り返ってどこでお湯を用意したのかさっぱり思い出せない。脳が重要じゃないと判断して忘れているのだろうか。

それはさておき、登山の準備を進めていきます。到着してからも他の車が何台か来たりとやはり人気の山です。支度を終え、出発したのは6時15分過ぎでした。21’GW登山第一弾、スタートです!・・・なんて勇ましいことを書きましたが、千曲川源流遊歩道側を登っていく場合当面は緩やかな傾斜が続きます。コケを愛でたり沢の音(サワウンド)に癒されたりしながら、まずはナメ滝を目指して進みます。

登山者シルエット

単調な道が続きますが意外と疲れます。ナメ滝に到着したのは7時40分らへん。コースタイム1時間40分のところを1時間25分なのでこの日はあまり速くなかったようです。軽く休憩して、すでに休んでいたおっさん?4人組が出発するのを待ってから我々も出発しました。次は千曲川の水源を目指して歩を進めていきます。

素晴らしいコントラスト!
青空とのコントラストが美しい!

こんな道を進む
沢沿いの道を進む。

8時45分ごろ。千曲川源流まで残り0.35kmの看板が現れます。事前の調査で、この地点から先の道が凍結しているという情報をつかんでいた我々はここで軽アイゼンを装着します。途中で追い抜いた4人組と別の2人組(カップル?)に追い抜かれていきました。そしてここから先の道が実際に凍結している!軽アイゼンの刃が効きまくります。あっという間に4人組と2人組を抜き去り、そして9時過ぎにようやく千曲川水源に到着。ほぼコースタイムどおり・・・結構シビアなコースタイムな気がする。

少しお疲れか
少しお疲れ?

この近くに千曲川の水源となる細々とした湧き水があったみたいですが、アイゼンをつけていた上に結構疲れていたので探したりはせず間髪いれずに山頂に向けて再出発。ここから先は急登な道が待っていました。道はガッチガチに凍っており、これはアイゼンなしじゃ無理だったな・・・なんて話をしながら登っていたら背後から男女2人組がアイゼンなしのスニーカーみたいな靴で猛然と登ってくる。いったいその靴のソールはどうなっているんですか。

急坂を登りきり、あとは緩やかに山頂に向かうだけかと思っていたら現れた最後の急登。ここを登りきれば山頂です!

もうすぐ山頂!

そして9時40分過ぎ、山頂到着!

山頂からの景観!

雲は多いもののなんとか晴れている間に到着できた山頂でしたが、そこはものすごい

突風。

本当に吹き飛ばされるかと思うくらいのとてつもない突風でした。先生に「早く行くぞ!」と促されながらも写真やら動画やらを撮る俺。5年ぶりの甲武信ヶ岳だったので懐かしさみたいなものもありました。

欧米か!

カメラ小僧

標柱どどん!

そうこうしているうちにアイゼンなしの2人組が山頂に到着。どんな魔術であの斜面をアイゼンなしで上がってきたのだろうか。さて、ここからは来た道を戻るのではなくあえて長い道のりの十文字峠ルートで下山します。その前にまずは休憩しに甲武信小屋へ。山頂はとにかく風が強すぎて休めるような環境ではありませんでした。

そして小屋へ
小屋への道。

富士山は雲の中
この先に富士山があるはずですが雲の中。

さようなら、甲武信ヶ岳・・・!
さようなら甲武信ヶ岳。

小屋には10時過ぎに到着。ここでようやく昼食を摂りました。空のタイムラプス動画を撮ったりしながらのんびり過ごすこの二人は、この先に待っている地獄の下山をまだ知らない・・・

THE甲武信小屋
春を背負って、を思い出す。

ウマーメシ!
旅の前に先生が買ったウマーメシ。

出番はありませんでした。
風が強すぎて出番のなかったダンボー氏。

食事を摂っていたあたりから天気がどんどん曇っていき、再出発する10時45分あたりは小粒のあられ?まで降り始めていました。

荒川水源の碑

小屋近くにある碑。千曲川に加えて荒川の水源でもある甲武信ヶ岳。この山の一滴一滴の水滴がいずれは千曲川や荒川になると思うとロマンがあります。三宝山への巻き道は日陰だからか雪が残っていました。

歩きづらい!

埼玉県最高峰・三宝山へはそれなりの坂道が続きます。このあたりで、何故かとてつもない睡魔に襲われたので先生に断りを入れて1分前後仮眠をとらせてもらいます。この眠気はこの先も続いてパワーダウンを招くことになります。実は甲武信ヶ岳よりも標高が高い三宝山。道中、三宝石という見晴らしのいい場所への道があったはずですがいつの間にか山頂直下まで来てしまいました。少し道を戻りそれらしい場所を見つけ、藪の中を少し歩いて三宝石を見つけます。わかりづらい!今回ログに残したので次回はばっちり分かります。すでにあたりが曇ってしまっていたので三宝石からの景色はいまいち。すぐに登山道に戻ります。相変わらず展望のない三宝山の山頂には数組の登山グループが来ていました。

せっかくなので
せっかくなので、三角点にタッチ。11時40分くらいです。

あとは下るだけだから楽か、と思いきや・・・

超過酷。

まるで大峯奥駈道かのごとく、細かい山を巻かずに登っては下りを繰り返します。

まるで尻。
まるで尻みたいな尻岩に到着したのが12時10分過ぎ。

尻岩から武信白岩山(ぶしんしらいわやま)に向けて登っていきますが、この登り返しが結構きつい!標高差はだいたい100mくらい。あとから調べて知りましたが、地図上の2288m地点は武信白岩山の南峰にあたるらしくちょうどそこから武信白岩山の山頂が見えていました。

こわすぎ!

あんなの登れるか!と二人で騒いでいましたが、そもそも立ち入り禁止みたいです。ここからは稜線を歩きながら時折景色が良くなったりしました。

抜群の景観
12時55分あたりに撮影。

じーーー
疲れが一周したのだろうか。

ある程度下ったと思ったら再び現れる大山という山への登り。ここは丹沢ですか!最後の急登が見えたところで、再び襲ってきた睡魔に勝てず先生に先に行ってもらいしばし休眠。1分か2分かそこらだったと思いますがこれが結構効くんです。大山に着いたのが13時20分の少し前くらいでした。景色抜群!

タイタニックごっこ
一人タイタニック?

左前方奥に見えているのは八ヶ岳らへんみたいです。道はここから一気に下りの急坂、次の休憩ポイントである十文字小屋に向かいます。そんな急坂を下る道中「あんぱん事件」が発生しました。お腹がすいたので先生に預けていたあんぱんを所望したところ、「あそこの看板にたどり着いたら」と下のほうを指差される。「いや今食べたい」と、ここにあんぱん争奪戦が勃発します。結果的にその場で一旦止まりあんぱんを食べましたが、結果的に「あそこの看板」は幻覚でそこには存在せず・・・これが今も語り継がれる「あんぱん事件」の全貌です。

さて、小屋に到着したのは13時35分くらいでした。三宝山からのコースタイム2時間50分のところを2時間弱で到着しているので実は相当速かったようです。ここで改めて休憩!あいにく食べたかったおしるこは購入できませんでしたが、甲武信小屋に引き続き再びお湯を沸かしてティータイムとしました。再出発したのは14時15分ごろ。ここからの急坂がまたきつい。展望もない中、急激に標高を下げていきます。振り仰げば樹林帯のなか終わりの見えない登り。こっちから登るのは相当過酷なんだろうなと、そんなことを話しながら登山口を目指しました。そして15時20分ごろにようやく平坦な道に出ます。

苔むした、そこは森
苔むした森。

雰囲気の良い森?の中を気持ち良く歩いていたら待ちに待った橋が見えてきました。

やっと橋!

登山口に戻るには登りの際にすぐ傍を流れていた西沢を渡る必要があります。平らな道に出たあたりからサワウンド(沢の音)が聞こえてきており沢が現れるのを今か今かと待ち望んでいたのでした。そして15時25分くらいに登山口への分岐点、15時にスタート地点の駐車場に到着しました。

甲武信ヶ岳、ログと歩数

長野側から登るほうが楽だと聞いていた甲武信ヶ岳。いやこっちからもきついです普通に!!歩いた距離16.2km、累計標高1502m、この日の総歩数34870歩。行動時間は合計9時間15分。過酷です。初日にこれをもってきたのは正解だったのかどうなのか。

車に戻り、荷解きを済ませたらすぐに市街地に向けて移動します。駐車場は電波がなかったと記憶しており、温泉などを検索するためにもまずは移動が必要でした。もともとは少し駐車場で昼寝してから移動しようかと思っていましたが、道が狭いのでほかの車が出発する前にさっさと移動することにしました。移動中、ふと思い立ちクライミング時に御用達のナナーズ、にあるカラファテに立ち寄ります。行きに通った際、オープン前の店の脇にたしかセールみたいな幟があったことを覚えておりそれで立ち寄ろうという話になったんだと思います。

ミッドカットの登山靴を買い換えようとずっと考えていたので店員さんにセール品を持ってきてもらいました。その中で、ミッドカットではなくローカットではあるものの今までにないくらい足にフィットしたのがSalewaというこの日初めて知ったメーカーのMS WILDFIRE EDGE GTX!

抜群過ぎるフィット感!

足へのフィット感が完璧すぎる。今まで履いた靴の中で最もフィット感があると感じた靴でした。定価24200円(税込)のところをセール価格で14200円(税込)。しかも残り一足。他の靴も試してみましたがこの靴に惚れてしまったのでご購入です。旅の最中に入手したこの追加装備を翌日早速使います。カラファテにいる間に外は土砂降りの大雨。うまい具合に晴れている間に山に登り下りてきたようでした。それにしても、カラファテのあたりまで下ってきているのにもかかわらず

めちゃくちゃ寒い。

長野ってこんなに寒いんでしたっけ?というくらい寒い!普段着も登山ウェアも本気の装備は持ってきていなかったこの二人は長野をなめていたのかもしれません。この先長野に滞在した3日間は毎日寒かった。さて、大雨でしたが次の日の予定に変更はなく、四阿山登山に向けて移動を開始します。向かったのは佐久方面。せっかくなら前にも訪れた「あーはらへった」へ行こうとしますがどうやらこの日は休みっぽい。以前調べた限りではこのあたりに他にめぼしい料理屋はないので(失礼?)、例のごとくすき家に向かいます。訪れたのはすき家・141号佐久跡部店。到着したのは18時過ぎでした。

遠方に浅間山

遠方に見えている浅間山が雲に覆われてえらいことになっています。午後から天気が崩れるという予報は大当たりだったようです。牛丼大盛りにトン汁とたまごをつけてガッツリいただきました。そして次に向かったのはまたもや例のごとく、ザ・ビッグ。このとき向かったのは北中込店で、駐車場に入った瞬間に

我々は知っている、このザ・ビッグを!

強烈な既視感を覚えます。ここってI氏と先生と来た、お酒の置いてないお店じゃん!!すごい偶然もあったものだと思いますが、同じようなところに来ているということなんでしょう。お酒が置いていないことを事前に知っていた我々は翌日の朝食などお酒以外のものを購入して店を後にします。時刻は19時過ぎでした。ここから向かったのは車で30分以内の距離にある平尾温泉・みはらしの湯。遠方からもその存在を捉えることができるくらい煌々と輝いていました。ここもまた、来たことこそないもののどこかの山の帰りに「なんだこの施設は!」と思った見たことのある場所。位置的にはおそらく2月の蓼科山登山の帰りだと思われます。ここの駐車場が丘の上?にあるからか

寒い。

GWの長野ってこんなに寒かったっけ!?と思わせるほど寒い長野でした。ここでは先生が「だるまさんのタオルがない!」と大騒ぎして渋々タオルを購入していました。行方が心配されただるまさんでしたが無事旅に持ってきていたザックの中で生存確認がとれたそうです。帰宅後にね。さて、SAから直接入れるこの温泉施設は親子連れが多く子供だらけ。山のあとに行く温泉としてはあまり適していないかもしれません。

20時40分過ぎに施設を出て北上。ほぼ尽きていたガソリンをENEOS佐久インターSSで満タンまで給油し、移動し始めてすぐに先生が見つけたザ・ビッグ佐久インターウェーブ店に立ち寄ります。この人たちはこの旅で何店舗のザ・ビッグに訪れるのだろうか。下山してから少しのどの調子が悪かったのでのど飴を購入。旅が始まったばかりで体調を崩している場合ではないのです。車内で飲むお酒を入手し、すぐに出発。向かったのは道の駅・上田です。到着した道の駅で車中泊の準備ができたら念のため四阿山の天気や直近の山行記録(主にYAMAP、助かります)を調べます。天気、コンディションともに問題なさそうでした。一杯飲んで就寝。無事21’GW一発目の登山が終了しました。旅はまだ始まったばかり。

四阿山編に続く───

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