海鮮の旅から戻ってきて3週間。俺は再び先生と山に向かっていました。紅葉を見に行くことを目的としたこの旅。この旅に至るまでの経緯は前回のブログにまとめています。本題に入る前にまずはメンバーを紹介したい。
チーム紹介
それでは早速振り返ってみたいと思います。
10月23日(金)旅前日
就業後、直接山に向かうべくまずは先生をピックアップしに都内に向かいます。21時過ぎに都内に到着、少し時間があったので荷物をまとめていたところ谷川岳の地図がないことに気づく。ブログを書くために部屋に置いていたのを車に載せ忘れていたのでした。しまった!が、時すでに遅し。何とかするしかありません。合流後はお互いお腹が空いていたのでまずは高速の入り口に向かいながら牛丼屋を探しました。そして22時前に入ったすき家目白通り高野台店。チーズ牛丼を食べながら地図がネットに転がっていないか検索してみたところ完璧な地図を発掘。
登山地図「ヤマタイムマップ」に谷川岳など新ラインナップ追加!
https://www.yamakei-online.com/journal/detail.php?id=4135
この紹介ページに載っている地図の画質がやたら良くてこれで事足りる。助かった!ということで地図問題が解決し、食後はすぐ近くの練馬ICから高速に乗り関越自動車道で水上ICへ。今年の夏に同じく水上ICに向けて関越自動車道を走っていたときは熊らしき獣の落下物で渋滞していたな、と懐かしく思い出す。この日向かっていたのは今年の夏に武尊山に登った時に利用したのと同じ道の駅・みなかみ水紀行館。高速代が深夜料金で精算されるよう時間調整して0時過ぎに水上ICを降り、コンビニに立ち寄ってから道の駅へ。それなりに車が停まっておりこの時間でもまだ車が来ていたように記憶しています。翌日は谷川岳に登る予定で4時起きです。夜空には星が瞬いていました。この時点では翌日も翌々日も晴れ予報でした。
10月24日(土)登山一日目
4時起床。空には星が瞬いてはいましたが、何故か少し小雨が降っている?雲もないので気のせいだと言い聞かせ、出発の準備を整えて谷川岳ロープウェイの駐車場へ出発・・・したところ、土合駅手前の谷川岳ドライブインのあたりで
嘘だろ!?と思いながら天気予報を見ると、9時くらいまで雨予報になっている。そのまま谷川岳に突っ込むか、他の山にするか。他の山にする場合どこの山にするか。真っ先に調べたのが翌日に登る予定だった日光白根山。日光白根山はこの時点でもこの日は晴れ予定。迷っている時間はありません。すぐにUターンして日光白根山方面に向かいました。所要時間は1時間半強。6時前後には着ける行程だったので登山開始時刻としてもそこまで悪くはありません。この辺のフレキシブルさが車中泊の強みであり登山と車中泊の相性の良さだといつも思います。向かったのは谷川岳側からアクセスのいい菅沼ルートの登山口。移動中も雲は分厚くこの時点ではこの日はもしかしたら外れか?なんて思いが二人に過ぎっていたのは間違いありません。そして6時前に登山口に到着。車でいっぱいかと思っていましたがそうでもなく余裕で停められました。支度してトイレなど済ませたらすぐに出発。外はかなり寒かったと記憶しています。
このときは基本的には2016年に登ったときのルートを踏襲しつつ、山頂から五色沼のほうに降りて五色沼を愛でてから日光白根山を巻いてもと来た道を登山口まで戻る、というプラン。車を出た瞬間かなり寒かったので、フリース+ダウンジャケット+ニット帽をザックに入れておりこれが功を奏します。出発早々は山の上のほうがガスっているようにも見えあまり期待できませんでしたが(部のモットー:期待しない)、せめて紅葉は見たいとそこは期待を寄せつつ樹林帯の中を進みます。この日は何故か二人とも全然馬力が出ず、枝の先端の雫が凍っているのを観察したりしながらゆっくりと登っていきました。道中、NHK?の撮影の集団を追い抜いたのが印象に残っています。そして弥陀ヶ池に到着した瞬間。目の前に現れた日光白根山が
紅葉を通り越して白い!これには驚きました。前回来たのは11月11日でまだ半袖でも歩けるくらいだったのに、年によって気候が全然違う。ひとつ勉強になりました。それにしても寒い。樹林帯を抜けた瞬間に一気に秋から冬になったような感覚で、紅葉狩りどころか冬山登山の様相を呈してきました。弥陀ヶ池の分岐を右に逸れて水平移動し、次の分岐からは山頂への最後の登り。下から見上げても山頂のほうは鬼寒そうに見えました。
山頂へ向けて登り始めたあたりからようやく青空が見えてきました。中腹であたりを見渡すとそこには絶景!紅葉しているエリアもちらほら見えます。
絶景のほか、ワカンダ(注:映画ブラックパンサーに出てくる国の名前)に迷い込んだのではと錯覚させる岩と氷柱に遭遇したり、
枝に纏わりつく雪?氷?で遊んだりしながら山頂に向かいます。
山頂に近づくにつれどんどん寒くなり、触れる岩が鬼冷たい。指がかじかみます。風もどんどん強くなっていき笑えるくらい寒い。そして8時20分、ゆっくり歩いたと思っていましたがそれでもコースタイムよりも1時間早く山頂に到着しました。
看板が凍っている!日光白根山に登るのは3回目でしたが10月末でこんなに寒くなるというのは初めて知りました。山頂に着いたので食事といきたいところですがとにかく寒すぎるのでまずは風を防げる場所を探し、思いっきり防寒して食事の準備です。凍えながら準備したのは海鮮の旅の際に購入したバターチキンのカレーメシです。初トライしたこれは味は旨いが具が申し訳程度しか入っていない!通常のカレーメシは結構入っている印象なのでマイナスポイントです。味は旨いので具にアレンジが必要だということで、後日丹沢にて開催される『山食的・既存製品アレンジ会』に繋がっていきます。さて、景色は抜群で天気も良かったのですがとにかく寒いので食事を終えたらさっさと下山を開始しました。一瞬ガスってこんな状況になりましたが、
すぐに晴れてまた絶景の中に戻ります。向かっている五色沼もばっちり眼下に捉えられていました。歩みを止めると凍えるのでとにかく動きます。動画を撮ったりしながらワイワイと進んでいくと、徐々に視界に男体山が近づいてきました。
この日はI氏は男体山への登山を予定しており「I氏ー!そこにいるかー!!」と男体山に向けて大声で叫ぶ二人。あとから届いた写真によると
どうやらいたようです。さて、気持ちの良い道をどんどん下っていきます。この時間帯はまだ登ってくる人も多く結構な人数とすれ違いました。急坂を下っていく道中見かけた先端が凍っている花が印象に残っています。
どういう原理でこういうことになるのだろうか。さて、急坂を下りきり避難小屋を左に逸れて少し歩いたら五色沼です。五色沼は相変わらず透明度が半端ない!癒しの空間ですここは。初回登ったときここに立ち寄らなかった自分は日光白根山の良さの半分も理解していなかったんだろうと思う。
快晴。もうそれだけで嬉しくなります。五色沼でのんびりしてもいいかと思いつつ、ここもまた風がそれなりに吹いており寒かったので少し滞在したらすぐに再出発。五色沼の先の弥陀ヶ池までの樹林帯が急な登り坂で体力を消耗させられる。そして弥陀ヶ池に着いたら登りで追い抜いたNHK?の人たちが「アイゼンはいるのか・・・」とかなんとか言いながら山頂まで行くか迷っている。え、まだここ!?と驚きましたがきっと安全に登っているのでしょう。とはいえさすがにこのコンディションでアイゼンは不要なのでは・・・。さて、ここから先は来た道を戻るだけ。樹林帯の中を一気に下山です。そして記録には残っていませんが記憶では11時45分かそこらに下山。荷解きをしてトイレなど済ませたら会社が携わった案件を見に中禅寺湖方面に向かいます。思い返せばこの日はここからが本番だったようにも思えます。出発前に駐車場代を支払おうとしますが、以前はあったように記憶している管理人室?がなくなっており隣接している施設で支払いの方法を聞いてみるも要領を得ない。結局支払わずに出発してしまいましたがどうやって支払えばよかったんだ・・・。
さて、中禅寺湖に向けて出発。出発してすぐの金精トンネルを越えたあたりで見晴らしの良い駐車場があったので少し立ち寄り撮影タイム。
中禅寺湖のあたりの紅葉に期待が持てます。車に戻り、再出発。男体山から日光白根山方面、つまりこちらに近づいてくる方向で移動していたI氏より「日光方面がすごい渋滞」という情報が入っており警戒しながら進みます。ここのドライブがまたすこぶる楽しい!景色が良すぎます。
さて、中禅寺湖をどんどん進み中禅寺金谷ホテルのあたりで一箇所目の撮影ポイントを発見。車を停めて外に出ます。
これぞ求めていた紅葉。ついに拝むことができました。空は青空、太陽光に透かしてみると紅葉が本当に綺麗です。この周辺にある紅葉を思いっきり堪能し、向かいのボートハウスにチラッと寄ったら車に戻ります。このあたり、というよりこの手前の竜頭の滝あたりから車の数がすごいことになってはいましたが渋滞というほどではなく、さほど苦もなく先へ進めました。そして中禅寺湖に到着。車も人もすごいことになっていましたが、それでもなんとか車を停める場所を見つけて散策開始です。とにかく紅葉が綺麗過ぎる!紅葉を見ることを目的に旅をしたのはこのときが初めてだったかもしれません。紅葉に和を感じるのは自分が日本人だからなのだろうか。
いつまででもいられる。ますます日光を好きになりました。どこから撮ったのか、写真家I氏から素晴らしい男体山の写真が届いたのでこちらも載せておきたいと思います。
見頃の紅葉を大いに堪能したら、ガソリンがやばかったのでまずは給油です。このとき、ちょうど男体山のわりと山頂に近いあたりで救助?のヘリがホバリングしていたのでどうしたのかとガソリンスタンドの人に何気なく聞いたところ、「6合目あたりで怪我した人がいるらしい」という詳細な情報を得られる。何故知っているのか聞いてみたところ無線を受信しているからなのだとか。さすがです。なんでも、年に一回は男体山に登っているそうです。怪我した人が無事救助されたことを祈ります。ここでは給油単価が高いので10Lだけ入れて再出発。時刻は14時過ぎでした。給油が済んで向かったのはこれで入るのは三度目になる「おおるり山荘」。相変わらず泉質最高でした。
温泉から出たら夕食の相談。場所は違えど基本的に旅に出てやっていることは一緒です。翌日は改めて水上方面に向かい谷川岳に登る予定で、前夜車中泊した道の駅・みなかみ水紀行館に戻る予定でいました。この道の駅に俺は今年何泊するのか。夕食は武尊山のあとにI氏と立ち寄った「諏訪峡」に行くことに決め、予約するべく電話してみましたが予約は受け付けていないとのこと。時刻は15時40分過ぎ。記憶では17時半あたりから夜の営業を開始するということで、ここから移動すればちょうどオープンあたりに到着できそうだったのでとりあえず向かうことにしました。喉がカラカラだったのでみかん的(?)な飲み物を購入し喉を潤しながらの移動です。道中、先生にYAMAPなどでこの日谷川岳に登った人の投稿などがないか調べてもらったところ何件か発掘。本当に便利な世の中になりました。やはり朝は雨で、どうやら6時くらいから晴れてそこからは快晴になったようです。日光白根山を登り始めたのが6時くらいでちょうど晴れ始めていたので、もしかしたら同じ天気だったのかもしれません。寒かったという意見や革の手袋では寒すぎたという意見が多く見られ、そもそも車に手袋積んであったっけ?という素朴な疑問が過ぎる。先生もニット帽がなかったりと装備不足が否めない二人。不安になりながらも、とりあえず諏訪峡に向かいました。道中、鷺的な鳥が道路の真ん中に立って動かないというハプニングが。あれはなんだったんだろうか・・・。
ようやく諏訪峡に到着したのは17時半過ぎだったと記憶していますが、この時点で既に待ちがいる状況。人気です。車を調べたところ手袋を積んでいなかったのでどこかで現地調達する必要が出てきました。そこまで待たずして入店、夕食にありつきます。手袋がないという話を店員さんにしたところ「近くのホームセンター(コメリ)で売っているのでは。ただ、19時までしか開いていなかったと思う」という有益なローカル情報を得る。
豚カツを堪能し18時半過ぎに会計を済ましてコメリへダッシュ。半信半疑でしたが蓋を開ければ品揃えが非常に充実していました。閉店間際なのに買った手袋を別のものに交換してもらうなど、騒々しい客です。その節はお手数おかけいたしました。俺はフリース素材入りの手袋、先生はニット帽を無事入手。もともとコンビニで軍手でも買おうかと持っていたところを思いもよらぬ収穫でした。飯屋で情報を得て、近郊の店で閉店間際に装備を入手する。RPGみたいになってきました。そしてこの装備は翌日の谷川岳攻略に大いに役立つこととなります。
その後は近くのスーパー・サンモール水上店に立ち寄りこの日の夜の酒やら翌日の行動食やらを買い込みますが、例の如くおにぎりが売り切れている(もしくはそもそも売っていない)。近くにある、前夜水上ICを降りた後すぐに立ち寄ったセブンに改めて寄ってみるもここもおにぎりは完売。前の晩は大量にありましたがあれは入荷直後だったのだろうか。近くのファミマまで行きそこでようやくおにぎりを入手。おにぎりのために何店舗巡っているのかこの人たちは。時刻は19時半前。すぐ近くの道の駅に移動し、車中泊の準備を整えたら日本酒で乾杯。この日を振り返りながらの晩酌でした。翌日の登山についても相談し、谷川岳がどの程度寒いのか分からないがどうしても進めなさそうなら撤退も検討しよう、なんてことを話したと記憶しています。こうした当日の状況に合わせた作戦を事前に立てておくというのも、普段は味わえないスリルのようなものであり山旅の面白いところだと思います。
そして21時前後に就寝。翌日は4時起床予定です。
谷川岳編へと続く───
5件のコメント