2019年、年末。毎年恒例の年末クライミングに加えて、これもまた毎年恒例になりつつある『山小屋で過ごす大晦日』を行うべく旅に出ていました。千葉から始まり、埼玉、神奈川、長野、東京、と激しく移動した年末年始。まずは簡単にDAY 1~2参加メンバーを紹介しておきたい。
チーム紹介
岩あり、雪あり、山ありの年末年始の旅。早速振り返っていきたいと思います。
12月28日(土)
午前4時40分ごろ、家を出発。下道でI氏宅に向かい、I氏を拾ったらそのまま下道でちゃんMを拾いにいきます。起きて数分というちゃんMのお母様が現れ挨拶を受けるも、真っ暗で顔がまったく見えない。次回お会いしたとしても顔ではまったく判別がつかないことでしょう。この日まず向かうのは湯河原。午前10時までに湯河原に着き現地でOさん・Tさん組と合流する予定でいました。白岡菖蒲のICで高速に乗る前にコンビニに立ち寄ったところ、早速事件が発生します。「財布を忘れた」と車に戻ったI氏が車から出てきた矢先に何かを地面に落としたところ…
今まで見たことないくらい画面がバキバキです。もはや画面下部は文字が読めないレベル。岩、雪、山の旅の最中にスマホを割った場所はコンビニの駐車場です。メンバーの中で唯一厄年だったI氏。この日は何かが起きるとすべて「これもI氏の厄か」と、厄年のI氏に紐付けられる。きっとスマホを落としてバッキバキにしたのも厄年のせいだよ…。
さて、高速はまったく渋滞しておらず湯河原の幕山公園駐車場には8時40分過ぎに到着。予定よりもかなり早い到着です。この時間でもすでにかなりの車が停まっており嫌な予感。とりあえずクライミングの準備をして、岩場に向かいます。まず向かったのは、初心者向きルートの多い桃源郷エリア。この日はI氏は初外岩ルート、ちゃんMに至っては外岩どころかルート自体人生初という記念すべき(?)日です。岩場に到着し準備ができたらまずは二人のためにトップロープをセットしに行きました。
このとき着ていたTシャツは盟友ZにもらったポケモンTシャツですが誰にも理解を得られず。どこかにポケモンファンのクライマーはいないものか…。トップロープのセットが終わったらI氏とちゃんMの初外岩ルートです。
ちゃんMもルートをやる予定でいるということを本人に伏せていたのでさぞ驚いたかもしれませんが、ガシガシ登っていくあたりさすがです。
桃源郷エリアはどこぞの山岳会?のグループがほぼ占拠しているような状況で、順番がなかなか回ってこない。あれだけの人数で登るなら途中で順番を譲ってくれてもいいものだが…やれやれ。桃源郷で遊んでいるうちにOさんとTさんが合流。桃源郷が激混みだったのでガリバーの岩場エリアへと移動します。桃源郷の横にも5.6の簡単なルートがあったので、練習がてらここでも少し登りました。
外岩どころかルート自体初挑戦のちゃんMの度胸がすごい。そして全員でガリバーの岩場に集合です。
ちょうどこの時間帯は空いていたガリバーの岩場。さっそくクライミング開始です。
ガリバーの岩場で遊んでいる間にまさかの公共交通機関でやってきたNさんが合流。早速登り始めます。
この日一番全員を驚かせたのは「ジャックと豆の木 5.8」を登ったちゃんM。上部でうまくレイバックがきまればトップアウトできるこの課題に、ちゃんMがトップロープで挑戦します。核心部で数分間格闘し、そして…
ちゃんMレイバックという技がここに生まれる。初回なのにすごい!無事トップアウト。ビレイヤーがOさんだったからこそ完登できたのかもしれません。その後も付近の岩場で軽く遊びました。
この日はトライした課題が最難でも5.9とかなりゆるーいクライミングとなりましたが、新メンバーで遊んだこの日は実に楽しく過ごせました。グレードが低かったとはいえトライした回数は多かったので身体は結構疲弊している。16時前後には荷物をまとめて駐車場に戻ったように記憶しています。駐車場に戻ったら直接宿へは向かわず、まずはセブンイレブンへお酒やらおつまみやらを買い出しに向かいました。
チェックイン後、順番に風呂に入り18時に夕食。刺身などが含まれた相変わらず豪華な夕食でした。そして部屋に戻り、宴会スタート。この宴会に向けて、忘年クライミング会に参加していないクライミング部・部長のOさんからこんな危険な差し入れがありました。
「宜有千萬(よろしくせんまんあるべし)」とはこんなお酒のようです:
「宜有千萬」の特徴は、日本酒八海山の製造過程で生まれる上質で新鮮な清酒粕のみを原料に使用して、時間をかけてゆっくりと減圧蒸留しています。清酒粕は本醸造クラス以上の粕歩合の高い上質で新鮮なもののみを、日本酒蔵ならではで贅沢ふんだんに使用しています。よって吟醸酒の香味を凝縮したような”吟醸香”が楽しめる本格焼酎となっています。米焼酎の2年貯蔵に対して更に1年長い3年貯蔵でマイルドな口当たりに仕上げています。アルコール度数は40度、容量は720mlのみ数量限定品です。https://www.hyotan.co.jp/cnt/shochu/yorosiku40.html
アルコール度数は40度。40度。
水割りにしながら飲んでいたのですが、あまりに美味しいのでぐいぐいいけちゃいます。そして21時半の時点で
40度がだいぶ効いてこのあたりから記憶がかなり曖昧になっていき…
12月29日(日)
目が覚めたら布団の上にいました。起き抜けは強烈な二日酔い。そして飲み会後半の記憶がほとんどない。23時に寝たとか夜中の2時に寝たとかまわりの証言も結構曖昧。ある証言によると俺はちゃんMのクライミングを褒めちぎっていたとかなんとか…俺は何をやっているのか。部長が投入した40度爆弾は見事に効果を発揮したことになります。起き抜けこそ二日酔いが酷かったものの、朝食を摂り飲み会後用のウコンを飲むとだいぶ回復しあとは前日の疲れやら寝不足やらのダメージのみが残る。ウコンが効いたのか良いお酒だったからか分かりませんが、とにかく強烈な二日酔いが残らなかったことは助かりました。
この日は午前中外岩のボルダーで遊び、午後一あたりで解散予定。9時前後に宿を出て早速岩場に向けて出発しました。本当に元気な人たちです。
まず向かったのは「桜岩」と呼ばれるエリア。ここは前の年の年末も訪れたエリアで、自分としては1級を落としたような落としていないようなそんなエリアです。この時間でもすでに人がおり、少し経つとさらにたくさんの人が現れました。道中、四葉のクローバーを拾ったI氏。「これで運気をすべて持っていかれた」など、せっかく拾ったのに周りからは散々な言われよう。厄年に負けるなI氏よ!
桜岩は初心者向けのはずが6級が6級らしくない難しさだったりと全員では楽しめないということになり、場所を移動することになりました。このあたりで「家族核心」のあるNさんが帰ることになり、Oさんが最寄の駅まで送っていきました。Nさんとは年明け1月5日に荻パンで再会することとなります。2020年もお互い良い年にしましょう!
※※※
移動した先は「貝殻岩」と呼ばれるエリア。秋葉原のあのジムですか?というくらいのものすごい人混みで、もはやマットが余っているような状況。二日目ということもあり全員それなりに疲弊しており、Oさん合流後もかる~く登るのみにとどめて12時前に撤収しました。
駐車場に戻り、せっかくなので昼飯を食べてから解散するかという流れになり近くのラーメン店に向かうも、この時間ですでに「本日は終了しました」というような看板が出ている。他の店を探して向かうも駐車場が全然なく、付近をぐるぐる回ってようやくショッピングモールの駐車場に停めることができました。向かったラーメン屋は「麺の蔵」。
麺の蔵(食べログ)
https://tabelog.com/kanagawa/A1410/A141002/14015200/
結構並んでおり、結果的に40分程度待つことになりました。そして我々が入店した直後に店の人が後列の人たちに「本日は終了」と伝えている。危なかったです。ここは醤油、味噌、塩、の3種類のスープに加えて麺の太さやスープの濃さも選べます。俺は塩ラーメンで濃さは普通、麺の太さはこの店の売りであるという太麺にしました。
焦がしネギ?がいいアクセントになっていて旨い。飲みの翌日のラーメンはなぜこうも旨いのだろうか。昼食を終え、駐車場に戻ったらついにOさんとTさんとも解散です。この二人とはこの日から4日後の1月2日に調布のジムで再会するので本当にしばしのお別れです。2020年も登り倒しましょう。
※※※
ここからはI氏とちゃんMと俺の三人という、夏から秋にかけて山に行きまくったいつものメンバーです。ラーメン店で並んでいる間に行動計画を練っておいたので行き先を設定しすぐに出発します。この日の最終目的地は、ちゃんMが年末年始アルバイトするという奥志賀にある宿。が、直接そこに向かうのではなく何箇所か寄り道していきます。まず向かったのは長野市にあるスーパー銭湯・広徳の湯。
スーパー銭湯・広徳の湯(公式サイト)
https://kotokuspa.com/
湯河原から移動してちょうど夕方くらいに到着でき、なおかつ高速の乗り場からすぐ近くという好立地の銭湯です。給油してから出発し、18時40分くらいに銭湯に到着。温泉でこの日の疲れを癒します。その後、近くの大戸屋に移動し夕食を摂りました。夕食後は降りたICから高速に乗りなおし北上。信州中野ICで降り、山道に突っ込む前に改めて給油。そして21時過ぎ、国道292号線で山道に入りかけたあたりから道路の様子が一変します。
めちゃくちゃ怖い。もちろんスタッドレスタイヤを履いてはいましたが、それでも何度かスリップする始末。空転してスピードが落ちたときはかなり冷や汗でした。後続の車がいなかったことが幸いです。ここまでがっつりした雪道は2017年初頭に蓼科山に登った際の山道以来かもしれません。道中、後部座席にいたちゃんMは爆睡。あとから寝ていたことを指摘すると「運転が快適だったから寝ちゃいました」と調子のいいことを言う。こいつ…!
そんなこんなでようやく目的地であるちゃんMのバイト先に辿り着いたのは22時過ぎ。無事送り届けることができ心底ホッとしました。
宿の方に「今夜はどこに泊まるの?」と聞かれ、何の迷いもなく「道の駅です」と答える俺とI氏は頭のネジが何本か抜け落ちているに違いありません。
今年の夏からI氏と三人で山に通いつめたちゃんM。今年の夏山の目標である縦走を目指して、今年もI氏と三人で山に通おう!
※※※
ちゃんMを送り届けたことでミッションは達成していますが、必死に登ったこの山道を次は降りなければなりません。下りもかなりの緊張を強いられました。
無事下山(?)し、下道を走りこの日の宿(?)である「道の駅・オアシス小布施」に到着したのが23時半くらい。かなり広い道の駅で、駐車スペースにはかなりの余裕がありました。そりゃこの時期に長野で車中泊しようとするような変人はそう多くはいません。この日は思ったほどの凍える寒さではなく、印象としては燕岳に登った際に前泊したキャンプ場のほうが寒かったような気がします。
そして旅は、通称「先生」が合流する『諏訪散策編』に続いていきます。
続く→
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