山陽放浪記: 尾道を堪能し、そして絶景露天風呂へ。

尾道の道の駅で一夜明けた12月3日。この日は尾道の観光をする予定でした。行く予定だったのは千光寺と天寧寺、あと尾道ラーメン。尾道ラーメンは人気店を調べてみるとどこも並ぶようなことが書かれていたので行くのを断念しようと思っていたのですが、広島の友人Rに「行った方がいい」と勧められたので並ぶのを覚悟で行く予定でいたのでした。千光寺がある千光寺公園に向かう途中の登り坂、マンションの前に「観光客用」という6台くらい車を停められるスペースを発見!無料です。幸先が良い。車を停めたら坂を少し上がり、まずは千光寺公園を散策。前日に引き続き、またもやこんな看板を見つけました。

広島に多いのか、それとも観光地には必ずあるのか・・・呉の埠頭はおじさんばかりでしたがここにはカップルが多くいました。今回の旅で、いったい何箇所の恋人の聖地を巡ったことか(一人で)。千光寺公園には展望台もあり、尾道の街並みが見下ろせます。

目の前に見えている対岸は因島らしく、そういえば以前友人に機会があったら行ってみた方がいい、と言われたのをこのとき思い出したのでした。このときは残念ながら行けませんでしたが、すぐ近くまで来ましたよ!千光寺公園には「文学のこみち」という遊歩道が整備されており、過去の様々な詩人・作家の作品の文章が刻まれた石碑が並んでいました。正岡子規の作品の石碑もあり、そういえば道後温泉の入口付近にも正岡子規の石碑があったようななかったような、そんなことを思い出していました。千光寺に寄り、参拝して御朱印を頂き天寧寺に向かう途中、東北でひたすら後を追いかけたあの人の石碑が!


千光寺の御朱印。

うき(憂き)われ(我)を寂しがらせよ閑古鳥
– 松尾芭蕉

この地に松尾芭蕉が来た、というわけではなく、松尾芭蕉の百回忌をこの地で営み句会を催した際に建てられたものだそうです。検索してみると、この句の意味は:

閑古鳥よ、その寂しい鳴き声で世をつらく思う孤独な私を寂しがらせてくれ。
その寂しさの中に浸りたいのだ。

らしく・・・なんとももの悲しい句の碑を建てたものです。松尾芭蕉の句碑を通過し、坂を下がっていくと途中で分岐があり、分岐を天寧寺方向に向かうとすぐに天寧寺がありました。


こんな渋い道を通ります。


天寧寺には国の重要文化財の三重塔も。今回の旅でいったいいくつの重文を見ただろうか。

天寧寺には五百羅漢像が並んでいるお堂があり、写真は撮っていませんがそれが圧巻!!尾道に行ったら千光寺だけではなく是非天寧寺にも寄ってみてもらいたい。


天寧寺本堂。


五百羅漢像が並んでいるお堂。


天寧寺の御朱印。

天寧寺で参拝したあとは、さらに坂を下って尾道ラーメンが楽しめる「朱華園(しゅかえん)」へ。行ってみるとまったく並んでいなかったのですが、それもそのはず、着いたのが10時で11時開店でした。


坂を下って振り向くと、千光寺ははるか山の上・・・停めた車はあの山を越えた向こう側にあります。

近くのベンチに腰を下ろしその日の予定を組んだりと少し時間を潰していたところ、10時半くらいに少し列が出来始めたので自分も並ぶことにしました。そして待つこと5分、開店時間よりも早い10:35に開店しました。店内に入ると、メニューにラーメンがない!店を間違えたのかと一旦店を出て検索してみるも店は合っている。店員さんに訊いてみると「中華そば」が所謂尾道ラーメンなのだとか。餃子と中華そばを注文して席に座りました。


ラーメンがないぞ・・・?と思ったら中華そばがラーメン。600円は安い!

出てきた中華そばは、出汁の効いた油分豊富な醤油ラーメン。う、美味い!!!


美味しく頂きました。

香川のうどん長崎のちゃんぽん、に次ぐ麺類の外食です。外食するときは丼物か麺類ばかり食べている気がします。車に戻ろうとしたところ、一人旅している風な女性とすれ違い、少ししたら同じ方ともう一回すれ違ったので話しかけてみると、北海道から来ているのだとか。しかも帯広!帯広といえばこの旅が始まってすぐの時期に行っています。広島でインデアンカレーを知っている人がはたしてどれくらいいるのだろうか。旅話をしながら少し歩いていると、その方が尾道で知り合ったという山岳ガイドをしている男性が自転車で颯爽と現れる。山、遠くないですか!?と訊いてみると、なんでも現時点ではまだ石川県に住んでいるが、あまりにも尾道を気に入りすぎたので引っ越してくる予定なのだとか。外国人ばかりではなく、日本人にも自由な人が多いと、この旅で気付かされた気がします。

北海道女性Mさんと歩きながら話して尾道駅まで見送りに行き、俺はそのまま車に引返す。クライミングジムで知り合ったオーストラリア人Jといい、広島には素敵な出逢いがたくさんありました(知り合っているのは広島の人ではなくオージーや帯広の人ですが・・・)。車に戻る道中、坂道沿いに渋い詩を見かける。

旅する人よ

おのみちを歩いてごらん
千光寺山に古家が這い上がる道を
海から風も登ってくる
汐の香を撒きながらあなたへごちそう

坂道をさ迷うとき
やさしく迎える
山寺のみほとけ

どこへゆくのかこの道
どこまで続くのかこの道
ほそい道はだまって登ったり下ったり

そのたびに青い海がキラリと顔をのぞかせて
行く手をふさぐ巨岩も
遠い祖先の顔をしてあなたに語る

ここでは時も同じ速さで過ぎはしない
山ふところのしじまで誰か呼ぶ声

人生のたまゆらを旅ゆく人よ
さびしい時は孤独を連れて
花咲く春は愛するひとと
帰っておいでよ旅人よ

千年の昔から
みほとけ達の膝に佇む
ふるさと
おのみちへ

また戻ってきたくなります!さらに坂を上り、駐車場まで戻る前に千光寺をもう一度通りますが、最初に寄ったときは行わなかった「鎖修行」をせっかくなのでやっていくことにしました。石鎚山と銘打たれた岩場を登ると市内を見下ろせる展望が広がっているということだったのですが、この岩が意外と登りづらい!とっかかりがあまりにもなさ過ぎて、鎖がないと結構厳しい。思いのほか汗だくになりました。汗だくになって見る展望はなかなか。石鎚山といえば、もちろん愛媛の最高峰を思い出していました。

車に戻り、ここからは長距離ドライブ。ようやく広島を離れると思ったら岡山県を通過し一気に兵庫県・赤穂市へ。赤穂に行く目的は絶景が拝めるという噂の「銀波荘(ぎんぱそう)」!これは母からの情報で、赤穂なら広島から名古屋に向かうとき通過するな・・・と思い、行こうと決めていたのでした。この日の赤穂市の日の入り時間を調べ、その時間に合わせて移動。辿り着いたそこは、既に宿の横から絶景でした。


辿り着いた温泉、銀波荘。併設されている駐車場は宿泊者専用ですが、すぐ近くに日帰り温泉客用の駐車場があります。


宿の横から撮影。正面は家島諸島という島々らしいです。

これは期待できる!と入った露天風呂は期待を遥かに上回る良さ。日帰りで1,700円というのは今まで入った日帰り温泉の中で最高値ですが、景色は間違いなくダントツで一番良い。風呂場では写真を撮っていませんが(というより禁止)、海がすぐそこにあり、潮の香りが風と共にフワッと漂っていて、温泉と海の境がほとんどなくまるで海に入っているようでした。概ね、露天風呂からはこんな景色が広がっています(屋外休憩スペースにて撮影):


目の前にある島は小豆島という島らしく、天気がいい日は四国(香川県)まで見えるのだとか。

鼻血が出そうな絶景を堪能し、贅沢したあとは例の如く宿泊地を求め道の駅へ。絶景露天風呂からの車中泊という落差が凄い。この日向かったのは道の駅・みつという姫路に近い道の駅。翌日は雲取山で知り合ったSさんと再会するため、神戸に向かいます。

※※※

翌12月4日。現在は姫路のスターバックスでブログを書いています。待ち合わせは18時、もうすぐここを出発しようと思います。広島から姫路に至るまでを振り返りながら書いていましたが、山旅が終わっても実に密度の濃い毎日を過ごしているような気がします。神戸を過ぎたらもうすぐ名古屋。今年の旅の終わりが近づいています。

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