谷川岳に登った翌週末の日曜日。俺は再び山に向かっていました。このとき登ったのは11回目の丹沢。紛れもなく自分がもっともリピートしている山です。今年何回紹介したか分かりませんが改めてこのときのメンバーを紹介したい。
チーム紹介
それでは、谷川岳を下山した翌日の時点から振り返ってみたいと思います。
10月26日(月)の週
月曜日は仕事中左眼の調子が悪くなり残業はほとんどせずに帰宅。週末の疲れのせいかもしれません。20時半から翌朝の6時半まで寝て回復に努めました。おかげ(?)で朝起きた時点で多少赤かったものの腫れは引いておりほとんど回復していました。この週の翌週は月曜日が平日で火曜日が祝日の飛び石連休。が、ちょうど会社の創業日がこの時期にあたるので土曜日が出社日で式典が予定されており、その代わり月曜日が休日という変則的なカレンダーで日~火が三連休。土日で山に行く予定のI氏とは都合が合わず、再び先生と日曜日に山に行く計画を立て始めました。水曜日の時点で「日曜丹沢計画」が始動、木曜日には「カレーメシmeetsタンドリーチキン@丹沢」という話にまとまっていきます。金曜日は20時から電話会議。この時期から仕事が畳み掛けるように忙しくなっていきました。そして10月31日(土)、登山前日───
10月31日(土)登山前日
式典後に昼から飲む予定だったのでこの日はバスで会社に向かいました。この日は大快晴。結果的にOGTと甲武信ヶ岳に行ったというI氏から9時過ぎに届いた山頂写真がこちら。
天気良すぎる!!何故俺は会社にいるのか。それは神のみぞ知る・・・。11時前に式典が終わり、そのままランチ会メンバーで船橋へ。向かったのは一九というお店です。
一九(食べログ)
https://tabelog.com/chiba/A1202/A120201/12043267/
少し離れた場所にある個室が実に渋いお店でした。飯も酒も旨い!予約したのはグルメクライマーのYさん、さすがです。而今が置いてある店にはずれはないのだろうか。料理が小皿で一皿あたりの量が少なく、「頼んだ料理全てもう一皿ずつください」という豪快な注文をした営業事務MYさんが忘れられません。12時から飲み始めて数時間後には二次会突入、そして二店舗目を出たのはわずかに残っている記憶では20時半前・・・。8時間半も飲み続けていたとか、この人たちは修行でもしているんだろうか。バスで爆睡し何箇所かバス停を乗り過ごしてフラフラの状態でバスを降り、22時前になんとか帰宅。5時半に目覚ましをかけてベッドにダイブしました。フラフラの状態で翌日の登山のために目覚ましをかけた自分を褒めてあげたい。
11月1日(日)登山当日
早いものでこの日で2020年も11月に入りました。そしてブログを書いている今日は12月1日。コロナに始まりコロナに終わる1年だったような気がします。さて、登山当日です。5時前に目覚ましよりも早く目が覚める。もちろん強烈な二日酔いとともに。先生とは7時に渋沢駅で待ち合わせをしており、急いで荷物を車に放り込んで5時半前に家を出発しました。道中、タントの総走行距離が111111kmを迎える。11月1日に11回目の丹沢で111111kmを迎えました。7時前に渋沢駅に到着し、無事先生と合流。この日のプランは丹沢山日帰り登山。慣れている大倉から入りますが丹沢山までは距離があるので時短のため普段はあまり利用しない小丸尾根を使います。最後にこの道を使って丹沢山日帰りをしたのは丹沢2度目の2015年12月26日。5年前!今でも現役で使っているデジカメを、このときは「買ったばかりのデジカメ」として持っていきました。何年経っても変わらぬ姿でそこにあり続ける山に安心感を抱くのは自分だけではないでしょう。さて、11回目の丹沢。大倉に向かう道中コンビニに立ち寄り朝食と行動食を購入。この日は山頂でタンドリーチキンを投入するためにバターチキンカレーメシをコンビニで入手します(決して以前買いだめしておいたカレーメシを家に忘れてきたから買ったのではない)。トマトジュースも購入しリコピン摂取で二日酔いの解消に努めました。この時点で空は雲ひとつない快晴でした。そして大倉に到着すると
想像以上のとんでもない車の量でした。あとから気づきましたがどうやら8時オープンの登山口駐車場を並んで待っている人たちだったようです。車で来たのはこのときが初めてだったのでまさかこんなに車で来る人がいるとは想定外。ナビを利用して別の駐車場を探しました。最初に向かったのは登山口から遠ざかり坂を下ったところにある川沿いの駐車場ですがなにやらゲート前に数台の車が停まっており駐車場内に入れない様子。どうやらここもまだ駐車場が開いていないようでした。仕方がないのでそこを通り過ぎ、川を渡って登山口方面に少し戻った場所にある県立戸川公園諏訪丸駐車場に向かいます。7時35分に到着したここは空いており登山口からも比較的近く穴場だったかもしれません。まだ二日酔い状態のなか支度を済ませて7時40分前後に出発。この時点でも空は快晴でしたが海側から怪しい雲が流れてきているのが確認でき一抹の不安を抱きます。
トイレなど済ませいざ出発・・・しようとしたところ、地図を車の中に置き忘れてきたことに気づく。取りに戻ると大幅なタイムロスになるので、谷川岳の際同様ネットでどんぴしゃの地図を拾いました。地図問題はなんだかんだなんとかなるということを学んでいるここ数回の山行です。地図問題を解決したら改めて山行スタート。先生が先頭、二日酔いで絶不調の俺はその後ろをついていきます。まずは小丸尾根への分岐が現れるまで鍋割山方面へ向かいます。11月に入ってはいましたが半袖でも歩けるくらいの陽気でした。
この先はまだ序盤も序盤の林道歩きが続きますが、俺の顔は既に下山中の顔(先生談)。二日酔いの状態で身体を動かすのは大変厳しいものがあります。登山が酔い覚ましの荒療治(?)とも言えるかもしれません。そして登山開始早々、時間が経つにつれて青空の割合が減り雲が多くなっていきます。駐車場で抱いた不安は的中してしまいました。
塔ノ岳にたどり着いた時点で同じ天気だったら丹沢山まで足を伸ばさずに引き返そうという相談もしつつ、前進。そして9時ジャストに小丸尾根への分岐点に到着しました。
初めのうちはジグザグ道の小丸尾根。まだ二日酔い真っ盛りの俺には相当きつい道です。天気も曇天でテンションがまったく上がりません。さらに右膝も若干痛く本調子ではありません。ジグザグ道を歩ききると次は木の合間を縫って急斜面を登っていきます。
魔化魍でも出そうな雰囲気です。小丸尾根はあまり利用する人がおらず、道が分かりづらいので油断すると道を誤ってしまう可能性のある道。この日も数組追い越したのみでした。道を間違えないよう慎重に急坂を登ること30分。9時40分過ぎに青空が覗きはじめました。
この辺でようやく二日酔いの呪縛から開放され普段の調子を取り戻し始めました。左手には富士山も見え始めテンションも上がっていきます。
道はまだまだ辛い急坂。二日酔いからリカバーしたので順番を入れ替え俺が先頭になりまずは小丸尾根の頂点を目指しました。そして10時40分少し前、小丸尾根の頂点に到着。景色が抜群で俄然テンションが上がります。
まだまだ先は長いので休憩は一瞬。鍋割山から塔ノ岳に向かう稜線に合流し次は塔ノ岳を目指します。この稜線歩きが実に気持ちがいい!丹沢はいい山です。
塔ノ岳に近づくにつれ徐々に空腹でパワーが出なくなっていきます。行動食に買ったパンではぜんぜん足りません。それでもなんとか塔ノ岳に至る最後の急坂の階段を登りきり、11時15分。塔ノ岳山頂に到着しました。
2019年の元旦を思い出します。先生2回目の塔ノ岳にしてようやく富士山を拝むことができました。
二人とも空腹が限界。富士山を正面に見据える場所を確保しすぐに食事の準備に入ります。この日は日光白根山で物足りないと感じたバターチキンカレーメシにタンドリーチキンを加えるという『山食的・既存製品アレンジ会』を開催しました。
先生お手製のタンドリーチキン。持ってきた油が全部袋の中にぶちまけられていたりコッフェルの底が焦げ付くという事態が発生したりもしましたが、無事調理が完了しカレーメシにタンドリーチキンを投入。むむむ、これは・・・
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旨いぞ先生!既存製品アレンジ会、大成功です。今後もこの会を続けていきたい。さて、旨い旨いとタンドリーチキンカレーメシを食べてはいますが山頂のここは極寒。塔ノ岳の山頂に到着した瞬間から感じていましたが風が強くて登山道と比べてめちゃくちゃ寒い。マックス防寒してもこんな顔
になるくらい寒い。二人とも谷川岳の際に購入した防寒装備(ニット帽と手袋)をフル活用です。とにかく寒いので15分かそこらで食事を切り上げて12時過ぎには丹沢山に向けて出発しました。
塔ノ岳から丹沢山へは軽いアップダウンを繰り返しながら気持ちのいい稜線を進みますが、何故か二人ともぜんぜん馬力が出ない。あとから振り返ってみると、いつもは食後に甘いものを必ず摂取してから動いていますがこの日は寒かったのでそれを省いて出発していたことに思い当たります。甘いものは元気の源、心の燃料。省いてはいけなかったようです。それでもこの日は快晴で気持ち良く歩けました。
そして13時前に丹沢山に到着。ここに来るのは2019年の元旦以来、先生にとっては初めての訪問となります。
8時に登山開始して5時間が経過。日帰りの丹沢山はなかなかのロングルートです。山頂は思ったよりも人がいる印象でした。俺にとっては2016年から定番の抹茶ラテ、先生にとっては今年から定番になりつつあるティーラテをそれぞれ摂取。お湯の量をかなり少なめにして超濃厚な激甘ティーラテが激うまいことにここで気づく。山頂で飲むからこそ楽しめる飲み方、これはこれで山食なのかもしれません。二日酔いからの登山で(無駄に)体力の限界に挑戦していた俺はここで体力を回復させるべく5分ほど仮眠。甘いものと軽い睡眠でかなり回復したように思います。なんだかんだ40分近く滞在し、13時40分ごろ塔ノ岳に向けてUターン開始。アップダウンがありますが最後の塔ノ岳への登り以外は大したことありません。行きだったか帰りだったか、小さい女の子を連れた父子の登山者を見かけましたがあの時間に丹沢山ということは宿泊だったのだろうか。塔ノ岳直下の階段は新しくなっていたので補修されていたように思います。山を手入れしてくださっている方々には本当に頭が上がりません。今年の夏はクラウドファンディングによる山小屋への寄付というかたちで感謝の意を表しましたが、今後も支援を続けていきたいと思います。
この日二度目の塔ノ岳に14時15分前後に到着し、少し息を整えたらすぐに再出発。まだ登山口は遠い。ようやく大倉尾根への分岐にたどり着いたのが14時35分。登山開始から6時間半以上経過しています。大倉尾根に入ってすぐに現れるのが花立山荘。普段は立ち寄りませんが、この日は身体がどうしてもおしるこが食べたいと騒いでおり立ち寄ることにしました。
これがまた想像以上に旨い!!今後も立ち寄りたいなと思う。この日は下山時にかわいいわんちゃんを連れた登山者がいてほっこりしたのに加えて、金峰山以来再び奇人に遭遇。なにやら挙動がおかしかったのに加えて登山口から外れて斜面を降りたりしている。植生を回復させるため+傷めないために登山道を歩くという当たり前のことすらできないのはどうなのかと思う。今年のコロナ禍で確実に登山をはじめとするアウトドア人口が増えたように思いますが、マナーなき人に対してはどのように接すればいいのだろうか。こんなところにもコロナ禍の影響があったようです。さて、ながいながーい大倉尾根通称”バカ尾根”をどんどん下っていく二人。
足が棒になりながらようやく民家のある舗装された道に辿り着いたのは16時半過ぎでした。降りてすぐのところにあった自販機でジュースを買っている登山者をみて甘い炭酸が飲みたくなり、記憶ではたしかカルピスソーダを買いリフレッシュ。この日はとにかく糖分を欲していました。そして大倉の登山口に到着し、さらに橋を渡り車にたどり着いたのは16時50分前後。9時間近く行動しておりめちゃくちゃ疲れました。それもそのはず、この日の最終的な歩数は
あのきつかった鳳凰三山を歩数では上回っていました。二日酔いの身体で良く頑張ったと自分を褒めてあげたい。下山時の空は曇天でしたが、車に到着した時点での空は西日に染まり実に綺麗。
頑張った二人への労いのように感じました。さて、旅はまだ終わりません。風呂と食事です。「丹沢からなら小田原近いよね」ということで2020年三度目となるぎょギョ魚の三太郎に電話したところ、コース料理以外では予約は受け付けていないとのこと。あまり遅くに行って待つのもいやだったので、温泉でさっぱりするのを後回しにして17時ちょうどあたりにまず三太郎に向けて出発しました。三太郎に向かう道中、「小田原からなら箱根近いよね」ということで箱根日帰り温泉案が浮上。この人たちはいつ帰るのか。
18時前に三太郎到着。待ち時間なしで無事入れました。俺は散らしとカキフライのセット、先生は寿司と生牡蠣のセットを注文。どちらも安定した美味しさですが個人的にはやはり寿司!寿司が旨い!!また来ることがあれば寿司+カキフライにしようかと思う。
海鮮を堪能しながら箱根の日帰り温泉を検索し、この日行くことに決めたのは箱根湯寮という綺麗で広めな温泉施設。箱根に詳しい先生は箱根の温泉をいくつもピックアップして紹介してくれる。頼もしい限りです。会計をしながら店の人と少し立ち話をしていると、近くに
が寝ているではないですか!可愛すぎる。この手がなんとも言えません。聞くとこの子は近くの猫で、客の出入りに合わせて店内に入ってきて入り口近くで寝たりしているのだとか。さて、19時前に三太郎を出て箱根方面に転進。日帰りとは思えない濃度で神奈川を満喫しています。
小田原から箱根は思ったよりもかなり近く、20分もかからないうちに目的地に到着。箱根湯寮直前のあの坂は車でないと来る気が起きない。入り口から雰囲気抜群の箱根湯寮は露天風呂が広く実に満足度が高い(そして値段も高い)。露天風呂でひたすら仕事の話をしていた二人が印象に残っており、上司ガチャがどうのこうのと言っているのを聞いて世の中には上司ガチャという言葉があるというのを初めて知る。たしかに上司の良し悪しって運だよな・・・とひとしきり考えてしまいました。
箱根湯寮(公式サイト)
https://www.hakoneyuryo.jp/
そして風呂から上がり20時半前後、ようやく帰路に就きます。20時半過ぎにガソリンスタンドに寄り給油、20時50分過ぎにセブンイレブンに寄りコーヒーを入手しまずは先生宅へ。22時前には先生宅に到着したと記憶しています。そして俺自身は下道で千葉方面に向かい0時過ぎに帰宅。こうして登山から寿司から温泉まで神奈川を満喫した弾丸神奈川紀行が幕を閉じました。11回目となる丹沢は相変わらずのいい山で、またきっと来るんだろうと思います。20回、30回となる日まで元気に登山を続けていきたいと思う。
弾丸神奈川紀行編・完。
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